松山市の整体なら「はぐくま整骨院・鍼灸院」

めまいや浮遊感にお悩みの方に向けて、整骨院での改善方法をお伝えします。首や肩のこり、骨盤の歪み、自律神経の乱れが原因で起こるめまいは、整骨院の施術で根本から改善できる可能性があります。この記事では、めまいが起こる仕組みから整骨院で行う具体的な施術内容、自宅でできるケア方法まで詳しく解説していきます。あなたの辛い症状を解消するヒントが見つかるはずです。

1. めまいと浮遊感の症状でお悩みではありませんか

立ち上がった瞬間にふわっと体が浮くような感覚に襲われる、歩いているときに地に足がついていないような不安定さを感じる、そんな経験はありませんか。めまいや浮遊感は、突然訪れることも多く、いつ症状が現れるか分からない不安を抱えながら生活している方も少なくありません。

朝起きたときに天井がぐるぐる回っているように感じたり、デスクワークをしているときに急にふらつきを感じたりと、症状の現れ方は人それぞれです。一度経験すると、また同じ症状が出るのではないかという恐怖心が芽生え、外出することや仕事に集中することが難しくなってしまうこともあります。

当院には、こうしためまいや浮遊感に長年悩まされてきた方が多く来られます。症状が出るたびに横になって休むしかなかった方、何度も検査を受けても原因がはっきりしないと言われ続けてきた方、日常生活に大きな支障が出ているにもかかわらず、どこに相談すればよいか分からず途方に暮れていた方など、様々な背景を持つ方がいらっしゃいます。

1.1 めまいや浮遊感が起こる主な症状

めまいと一口に言っても、感じ方は人によって大きく異なります。自分が感じている症状がどのタイプに当てはまるのかを知ることは、適切な対処法を見つける第一歩となります。

症状のタイプ 具体的な感覚 よくある状況
回転性のめまい 周囲がぐるぐる回る、自分が回転している 寝返りを打ったとき、急に立ち上がったとき
浮遊感 体がふわふわ浮いている、雲の上を歩いているよう 歩行中、長時間のデスクワーク後
動揺性のめまい 体が揺れている、船に乗っているよう 立っているとき、満員電車の中
立ちくらみ 目の前が暗くなる、気が遠くなる 座った状態から立ち上がったとき

回転性のめまいは、周囲の景色が実際には動いていないのに回転して見えるという特徴があります。このタイプのめまいは、特に寝起きや体勢を変えたときに起こりやすく、吐き気を伴うこともあります。症状が強いときは、目を開けていられないほど辛く感じることもあるでしょう。

浮遊感は、地に足がついていない感覚や、宙に浮いているような不安定さが特徴です。歩いているときに足元がおぼつかなく感じたり、立っているだけでバランスを保つのが難しくなったりします。この症状は、長時間続くことも多く、慢性的に感じている方も多くいらっしゃいます。

動揺性のめまいは、体が左右に揺れている感覚や、船に乗っているような不安定さを感じます。特に疲れているときや睡眠不足のときに症状が強くなる傾向があります。電車やバスの中で座っていても、体が揺れているように感じることもあります。

立ちくらみは、急に立ち上がったときに視界が暗くなったり、一瞬意識が遠のくような感覚があります。この症状は比較的多くの方が経験していますが、頻繁に起こる場合や症状が強い場合は注意が必要です。

これらの症状に加えて、頭が重い、首や肩が異常に凝っている、耳鳴りがする、吐き気があるといった症状を同時に感じる方も少なくありません。また、天候が悪い日や気圧の変化があるとき、季節の変わり目などに症状が悪化するという訴えもよく耳にします。

症状の程度も人それぞれで、少しふらつく程度の軽いものから、立っていられないほど強いものまで様々です。一日のうちでも症状の強さが変動することがあり、朝は特に症状が強いという方もいれば、夕方になると悪化するという方もいらっしゃいます。

1.2 日常生活に支障をきたす辛さ

めまいや浮遊感がもたらす影響は、単に不快な感覚があるというだけにとどまりません。日常生活のあらゆる場面で困難が生じ、生活の質が大きく低下してしまうのです。

仕事においては、集中力の低下が深刻な問題となります。デスクワーク中にふらつきを感じると、パソコンの画面を見続けることが難しくなり、作業効率が著しく落ちてしまいます。会議中に突然めまいに襲われ、話の内容が頭に入ってこなくなることもあります。立ち仕事をされている方は、いつ症状が出るか分からない不安から常に緊張状態になり、それがさらに症状を悪化させる悪循環に陥ることもあります。

通勤や移動も大きな課題です。満員電車の中でバランスを保つことが難しく、周りの人に迷惑をかけているのではないかという心配が常につきまといます。自転車や車の運転中にめまいが起きたらという恐怖から、移動手段が制限されてしまう方もいます。実際に、運転中にふらつきを感じた経験から、運転を控えるようになったという方も多くいらっしゃいます。

家事や育児にも影響が及びます。料理中に包丁を持っているときにめまいを感じると、非常に危険です。洗濯物を干すときに高いところに手を伸ばす動作や、掃除機をかけながら移動する動作でもふらつきを感じることがあります。小さなお子さんを抱っこしているときに浮遊感を感じると、落としてしまうのではないかという不安に駆られます。

外出や趣味の活動を控えるようになってしまう方も少なくありません。友人との約束をしても、当日になって症状が出るかもしれないという不安から、直前にキャンセルしてしまうことが続くと、次第に誘われなくなってしまいます。楽しみにしていた旅行やイベントも、めまいが心配で参加を諦めてしまうことがあります。

睡眠への影響も深刻です。寝返りを打つたびにめまいを感じると、安心して眠ることができません。症状が出ることへの不安から、寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めてしまったりします。睡眠の質が低下すると、さらに自律神経のバランスが乱れ、めまいや浮遊感が悪化するという悪循環に陥ってしまいます。

精神的な負担も見過ごせません。いつ症状が現れるか分からないという不安は、常に気持ちを緊張させます。症状が続くことで、気分が落ち込んだり、何事にも意欲が湧かなくなったりすることもあります。家族や職場の人に理解してもらえず、「気のせい」「大げさ」と言われてしまうと、孤独感や無力感を感じることもあるでしょう。

運動や体を動かすことへの躊躇も生じます。本来は健康のために運動をした方がよいと分かっていても、動くことでめまいが悪化するのではないかという恐れから、体を動かすことを避けるようになってしまいます。その結果、体力が低下し、筋力も衰え、さらに症状が改善しにくい体になってしまうこともあります。

食事も影響を受けることがあります。吐き気を伴うめまいがある方は、食欲が低下し、栄養バランスが崩れてしまいます。水分摂取も十分にできなくなることもあります。栄養不足や脱水状態は、体調をさらに悪化させる要因となります。

このように、めまいや浮遊感は単なる一時的な症状ではなく、生活全体に広く深く影響を及ぼす辛いものです。当院では、こうした日常生活での困りごとをしっかりとお聞きし、症状そのものだけでなく、生活の質を取り戻すことを目指した施術を提供しています。

2. めまいと浮遊感が起こる原因とは

めまいや浮遊感に悩まされている方の多くは、その原因が一体どこにあるのか分からず不安を感じています。突然襲ってくるふわふわした感覚や、グルグル回るような感覚は、日常生活に大きな支障をきたすため、早期の原因特定と対処が必要です。

実は、めまいや浮遊感の原因は多岐にわたりますが、整骨院で対応できる範囲のものも数多く存在します。身体の構造的な問題や、筋肉の緊張、神経系の不調などが複雑に絡み合って症状を引き起こしているケースが少なくありません。

ここでは、整骨院での施術によって改善が期待できる主な原因について、詳しく解説していきます。

2.1 自律神経の乱れとめまいの関係

自律神経は、私たちの意思とは無関係に働き続ける神経系で、呼吸や血圧、体温調節など生命維持に欠かせない機能を司っています。この自律神経が乱れると、身体のさまざまな部分に影響が及び、その代表的な症状のひとつがめまいや浮遊感なのです。

2.1.1 自律神経が乱れる背景

現代社会において、自律神経の乱れは非常に多くの方が経験する問題となっています。長時間のパソコン作業や同じ姿勢での仕事、精神的なストレス、不規則な生活リズムなどが積み重なることで、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまいます

特に交感神経が過度に優位な状態が続くと、血管が収縮し、脳への血流が十分に確保できなくなることがあります。この状態が、ふわふわとした浮遊感や立ちくらみのような症状を引き起こす要因となります。

2.1.2 自律神経の乱れによる具体的な症状

症状の種類 具体的な現れ方 よく起こるタイミング
浮遊性のめまい 雲の上を歩いているような感覚、ふわふわした感じ 朝起きた時、疲れが溜まっている時
立ちくらみ 急に立ち上がった際の目の前が暗くなる感覚 座位や臥位から立ち上がる時
頭が重い感覚 頭に霧がかかったようなぼんやりした状態 長時間の作業後、ストレスを感じた時
不安定感 地に足がついていないような感覚 緊張している時、人混みの中

2.1.3 骨格の歪みと自律神経の関係

整骨院での施術において重要なのは、骨格の歪みが自律神経に直接的な影響を与えているという事実です。背骨の中には脊髄が通っており、そこから自律神経が全身へと枝分かれしています。

背骨や骨盤に歪みが生じると、神経の通り道が圧迫されたり、筋肉の緊張によって神経への刺激が増えたりします。こうした物理的なストレスが、自律神経の正常な働きを妨げ、めまいや浮遊感といった症状を引き起こすのです。

特に頚椎の1番と2番の歪みは、自律神経の中枢に近い部分であるため、この部分の調整は自律神経のバランスを整える上で非常に重要となります。整骨院では、こうした骨格の歪みを丁寧に調整することで、神経への負担を軽減し、症状の改善を目指していきます。

2.1.4 呼吸の浅さとめまいの悪循環

自律神経が乱れると、呼吸も浅くなりがちです。浅い呼吸が続くと、体内に取り込まれる酸素量が減少し、脳への酸素供給も不足します。これがさらにめまいや浮遊感を悪化させるという悪循環に陥ることがあります。

姿勢の悪さも呼吸の浅さに関係しています。猫背や巻き肩の状態では、肋骨の動きが制限され、深い呼吸ができなくなります。整骨院での姿勢改善は、呼吸機能の回復にもつながり、結果として自律神経のバランス改善に寄与するのです。

2.2 首や肩のこりが引き起こす浮遊感

首や肩周辺の筋肉の緊張やこりは、多くの方が日常的に感じている症状ですが、これが実はめまいや浮遊感の大きな原因となっていることは意外と知られていません。

2.2.1 首の筋肉とめまいの密接な関係

首には脳へ血液を送る重要な血管が通っており、周辺の筋肉が硬くなることで血管が圧迫され、脳への血流が悪くなることがあります。特に椎骨動脈という血管は、頚椎の横突起という骨の穴を通って脳に向かっているため、首の歪みや筋肉の緊張の影響を受けやすい構造になっています。

長時間のデスクワークやスマートフォンの使用により、頭が前に出た姿勢が続くと、首の後ろ側の筋肉は常に引っ張られた状態になります。この状態が慢性化すると、筋肉は硬くこわばり、周辺の血管や神経を圧迫するようになります。

2.2.2 頚性めまいという概念

首の問題から生じるめまいは、頚性めまいと呼ばれることがあります。このタイプのめまいは、首を動かした時に症状が出やすい、首や肩のこりと同時に起こる、といった特徴があります。

頚椎の歪みや首の筋肉の過緊張は、内耳にある平衡感覚を司る器官への血流も悪化させる可能性があります。平衡感覚が正常に機能するためには、十分な血液供給が必要です。首の状態が悪いと、この平衡感覚のシステムにも悪影響が及び、ふわふわとした浮遊感やふらつきを感じることになります。

2.2.3 肩こりが及ぼす影響範囲

影響を受ける部位 起こりうる問題 めまいとの関連
僧帽筋 首から肩、背中にかけての広範囲な緊張 頭部への血流低下、頭痛との併発
胸鎖乳突筋 首を動かす際の痛みや制限 頭の位置異常、バランス感覚の低下
斜角筋 深部の筋肉の緊張、呼吸への影響 酸素供給の不足、自律神経への影響
後頭下筋群 頭蓋骨と首の境目の緊張 脳幹部への圧迫、平衡感覚の混乱

2.2.4 筋肉の緊張が続く理由

首や肩の筋肉が緊張し続けるのには、いくつかの理由があります。まず、不良姿勢による持続的な負荷が挙げられます。正しい姿勢であれば、頭の重さは背骨全体でバランス良く支えられますが、姿勢が崩れると特定の筋肉に過度な負担がかかり続けます。

また、ストレスや緊張状態が続くと、無意識のうちに肩に力が入り、筋肉が硬くなります。この状態が慢性化すると、本人は力を抜いているつもりでも、筋肉は常に緊張した状態を維持してしまうようになります。

さらに、筋肉の緊張は血流を悪化させ、血流の悪化はさらなる筋肉の緊張を招くという悪循環が生まれます。この悪循環を断ち切るためには、外部からの適切な施術によって筋肉の緊張を解きほぐし、血流を改善させることが重要です。

2.2.5 眼精疲労との相互作用

首や肩のこりは、眼精疲労とも深い関係があります。長時間の画面作業などで目が疲れると、首や肩の筋肉も緊張しやすくなります。逆に、首や肩がこっていると、目の周辺の血流も悪くなり、眼精疲労が悪化します。

目と平衡感覚は密接に関連しており、視覚情報と身体の位置情報が一致しない時、脳は混乱してめまいや浮遊感を感じることがあります。首や肩のこりによって頭の位置が正常でなくなると、視覚情報と身体感覚のずれが生じやすくなり、これがめまい症状につながることがあります。

2.3 骨盤や姿勢の歪みとめまいの関連性

一見すると、骨盤や全身の姿勢とめまいは関係がないように思えるかもしれません。しかし、身体は全体がつながったひとつのシステムであり、土台となる骨盤の歪みは、最終的に頭部の位置や首の状態に影響を与え、めまいや浮遊感の原因となることがあります。

2.3.1 骨盤の歪みが全身に及ぼす影響

骨盤は身体の土台であり、上半身と下半身をつなぐ重要な部位です。この骨盤に歪みが生じると、その上に乗っている背骨全体のバランスが崩れます。人間の身体は、頭を水平に保とうとする本能があるため、骨盤が傾くと背骨が代償的に曲がり、首や肩に過度な負担がかかります

例えば、骨盤が右に傾いていると、背骨は左右に湾曲しながらバランスを取ろうとし、最終的に首も傾きます。この状態が続くと、首の筋肉や血管に持続的なストレスがかかり、脳への血流低下や自律神経の乱れを引き起こすことになります。

2.3.2 姿勢の崩れによる身体への負担

姿勢のパターン 身体への影響 めまいとの関係性
猫背姿勢 頭部が前方に突出、背中が丸まる 首への過度な負担、呼吸機能の低下
反り腰 腰が過度に前弯、お腹が前に出る 全身のバランス不良、自律神経への影響
左右の傾き 骨盤や肩の高さが左右で異なる 首の傾き、平衡感覚の混乱
骨盤の前傾・後傾 背骨全体のカーブが変化 頭部の位置異常、血流の変化

2.3.3 重心のずれと平衡感覚の関係

骨盤や姿勢の歪みは、身体の重心位置をずらします。正常な重心位置から外れると、立っているだけで身体は常にバランスを取ろうと無意識に筋肉を働かせ続けなければなりません。この状態は、平衡感覚を司る脳の部分に常に負担をかけることになります。

人間の平衡感覚は、内耳の三半規管、視覚、そして筋肉や関節からの位置情報という3つの要素から成り立っています。姿勢が悪いと、筋肉や関節から送られる位置情報が正確でなくなり、脳が混乱してしまいます。この混乱が、ふわふわとした浮遊感やバランスの取りにくさとして感じられるのです。

2.3.4 足元からの影響

骨盤の歪みは、足の使い方や重心のかけ方とも関連しています。片足に体重をかける癖がある、足を組む習慣がある、靴の減り方が左右で違うといった場合、足元からの影響で骨盤が歪んでいる可能性があります。

足は地面と接する唯一の部位であり、ここからの情報が不正確だと、全身のバランス制御に支障が出ます。扁平足や外反母趾などの足の問題も、巡り巡って骨盤や姿勢の歪みにつながり、最終的にめまいや浮遊感の一因となることがあります。

2.3.5 座り方と骨盤の関係

現代人は座って過ごす時間が非常に長いため、座り方の癖が骨盤の歪みに大きく影響します。椅子に浅く腰かけて背もたれに寄りかかる、足を組む、片側のお尻だけに体重をかける、といった座り方を長時間続けることで、骨盤は徐々に歪んでいきます

特に、柔らかすぎるソファや、高さが合わない椅子での長時間作業は、骨盤に負担をかけ続けます。骨盤が正しい位置を保てなくなると、その上の背骨も不安定になり、結果として首や頭部の位置も崩れ、めまいや浮遊感を引き起こす原因となります。

2.3.6 内臓との関連性

骨盤の中には、消化器や泌尿器などの重要な内臓が収まっています。骨盤が歪むと、これらの内臓の位置や働きにも影響が及ぶことがあります。内臓の機能低下は、血液循環や代謝の悪化につながり、これが自律神経の乱れを招き、結果としてめまいや浮遊感の症状として現れることがあります。

また、女性の場合は、生理周期に伴うホルモンバランスの変化が骨盤周辺の筋肉や靭帯に影響を与え、一時的に骨盤の安定性が低下することがあります。この時期にめまいや浮遊感を感じやすくなる方がいるのは、こうした骨盤の状態変化も関係していると考えられます。

2.3.7 姿勢改善の重要性

整骨院での施術において、骨盤や姿勢の改善は根本的な問題解決につながる重要なアプローチです。一時的に首や肩の筋肉をほぐしても、骨盤の歪みや姿勢の問題が残っていれば、すぐに症状が戻ってしまいます。

土台である骨盤を整え、全身の姿勢バランスを改善することで、首や肩への負担が軽減され、血流も改善します。これにより、めまいや浮遊感の根本的な原因に対処することができるのです。整骨院では、こうした全身のバランスを見ながら、総合的な施術を行っていきます。

3. 整骨院でめまいと浮遊感は改善できるのか

めまいや浮遊感に悩んでいる方の中には、整骨院での施術が自分の症状に効果があるのか疑問に思う方も多いでしょう。実際のところ、すべてのめまいに対して整骨院が対応できるわけではありませんが、特定の原因によるめまいや浮遊感については、整骨院での施術が大きな効果を発揮することがあります。

めまいには様々な種類があり、それぞれ原因が異なります。骨格の歪みや筋肉の緊張、血流不良など身体の構造的な問題から生じるめまいや浮遊感については、整骨院での施術が非常に有効です。一方で、内耳の疾患や脳の異常など、専門的な診断や処置が必要な場合もあります。

当院では、まず丁寧なカウンセリングと身体の状態チェックを行い、整骨院での施術が適しているかどうかを見極めます。必要に応じて専門機関への相談をお勧めすることもありますので、安心してご相談ください。

3.1 整骨院で対応可能なめまいの種類

整骨院で改善が期待できるめまいには、いくつかの特徴的なタイプがあります。これらは主に身体の構造的な問題や筋肉の状態、血流の問題に起因するものです。

最も多く見られるのが、頚性めまいと呼ばれる首の問題から生じるめまいです。長時間のデスクワークやスマートフォンの使用で首に負担がかかり続けると、頚椎周辺の筋肉が過度に緊張します。この緊張が血管や神経を圧迫することで、脳への血流が不足したり、平衡感覚を司る神経の働きが乱れたりして、めまいや浮遊感を引き起こします。

また、姿勢の歪みによるめまいも整骨院で対応可能な症状です。骨盤や背骨に歪みがあると、身体全体のバランスが崩れ、平衡感覚に関わる情報が正しく処理されなくなります。特に猫背や反り腰などの姿勢不良は、首への負担を増大させ、めまいを悪化させる要因となります。

筋緊張性のめまいも整骨院での施術が効果的です。肩や首、背中の筋肉が慢性的に緊張していると、その周辺の血流が悪化します。筋肉のこりが神経を刺激し、自律神経のバランスを乱すことで、ふわふわとした浮遊感や立ちくらみのような症状が現れることがあります。

めまいの種類 主な原因 整骨院での対応
頚性めまい 首の筋肉緊張、頚椎の歪み、血流不良 対応可能
姿勢性めまい 骨盤・背骨の歪み、姿勢不良 対応可能
筋緊張性めまい 肩こり、首こり、筋肉の過緊張 対応可能
自律神経性めまい 自律神経の乱れ、ストレス 対応可能
血流不良によるめまい 筋肉の硬直、循環不良 対応可能

自律神経の乱れから生じるめまいも、整骨院での施術で改善が見込めます。背骨の歪みや筋肉の緊張は自律神経の働きに大きく影響を与えます。整骨院では骨格を整え、筋肉の緊張を緩和することで、自律神経のバランスを正常に戻すアプローチを行います。

起立性の調節障害によるめまいも対応範囲です。急に立ち上がった時にクラッとする、朝起きた時にふらつくといった症状は、自律神経の調整機能が低下していることが原因の一つです。姿勢を整え、血流を改善することで、このような症状の軽減が期待できます。

当院では、これらのめまいや浮遊感に対して、身体全体のバランスを見ながら根本的な原因にアプローチしていきます。症状の背景にある身体の歪みや筋肉の状態を詳しく確認し、一人ひとりに合わせた施術プランを組み立てます。

3.2 病院の治療と整骨院の施術の違い

めまいや浮遊感の対処法として、医療機関と整骨院ではアプローチの方法が大きく異なります。それぞれに得意とする分野があり、症状の原因によって適切な選択肢が変わってきます。

医療機関では主に薬物療法が中心となります。めまいを抑える薬や血流を改善する薬、自律神経を整える薬などが処方されることが一般的です。また、検査機器を用いた詳しい検査により、内耳の異常や脳の疾患など、重大な病気が隠れていないかを確認できます。これは医療機関ならではの重要な役割です。

一方、整骨院では身体の構造的な問題に焦点を当てた施術を行います。薬で症状を抑えるのではなく、めまいや浮遊感を引き起こしている身体の歪みや筋肉の緊張を直接改善していくことが特徴です。手技による施術で骨格を整え、筋肉をほぐし、血流を改善することで、身体が本来持っている回復力を引き出します。

比較項目 医療機関 整骨院
主なアプローチ 薬物療法、検査 手技療法、骨格調整
対象となる原因 疾患全般、内耳・脳の異常 骨格の歪み、筋肉の緊張、姿勢不良
施術の特徴 症状の抑制、疾患の治療 根本原因の改善、身体機能の回復
効果の現れ方 比較的早い(薬の効果) 段階的に改善(身体の変化)

医療機関での治療は、急性の症状や重篤な疾患に対して迅速に対応できる点が強みです。検査によって原因を特定し、必要に応じて専門的な処置を受けることができます。ただし、薬物療法は症状を一時的に抑えることはできても、身体の構造的な問題そのものを解決するものではありません。

整骨院での施術は、慢性的に続くめまいや浮遊感、薬を飲んでも改善しないケースに対して効果を発揮します。姿勢の歪みや筋肉の緊張が原因となっている場合、これらを根本から改善することで、めまいが起こりにくい身体づくりを目指します。施術の効果は段階的に現れることが多く、回数を重ねるごとに症状が軽減していくのが特徴です。

当院では、身体全体のバランスを詳しく確認し、どの部分に問題があるのかを見極めます。首や肩、背骨、骨盤など、めまいに関連する可能性のある箇所を丁寧にチェックし、その方に合った施術方法を選択します。

また、整骨院では日常生活でのアドバイスも重視しています。座り方や立ち方、寝る時の姿勢など、普段の生活習慣がめまいの原因になっていることも少なくありません。施術と合わせて生活習慣を見直すことで、より効果的な改善が期待できます。

どちらが良いかは一概には言えません。症状の原因や程度によって適切な選択肢が変わります。重要なのは、突然激しいめまいが起こった場合や、吐き気や頭痛を伴う場合、意識が朦朧とする場合などは、まず医療機関で検査を受けることです。重大な疾患が隠れている可能性を除外した上で、身体の構造的な問題が原因であれば、整骨院での施術が有効な選択肢となります。

3.3 整骨院での治療が効果的なケース

整骨院での施術が特に効果を発揮するのは、身体の構造的な問題がめまいや浮遊感の主な原因となっているケースです。具体的にどのような状況で整骨院が適しているのか、詳しく見ていきましょう。

まず、長時間のデスクワークや同じ姿勢を続けることが多い方のめまいは、整骨院での施術が非常に効果的です。座りっぱなしの生活は首や肩に大きな負担をかけ、筋肉が硬くなり、血流が悪化します。この状態が続くと、脳への血液供給が不十分になり、ふわふわとした浮遊感やめまいを感じるようになります。整骨院では固まった筋肉をほぐし、骨格を整えることで、これらの症状を根本から改善していきます。

スマートフォンやパソコンの長時間使用によって首が前に出ている方も、整骨院での施術が適しています。いわゆるストレートネックの状態では、頭の重さが首に過度な負担をかけ、頚椎周辺の筋肉が常に緊張した状態になります。この緊張が神経や血管を圧迫し、めまいや浮遊感を引き起こします。首の位置を正しく戻し、周辺の筋肉を緩めることで、症状は大きく改善します。

検査では特に異常が見つからなかったものの、めまいや浮遊感が続いている場合も、整骨院での施術を試す価値があります。このようなケースでは、骨格の微細な歪みや筋肉の緊張が原因となっていることが多く、検査では見つかりにくい問題です。整骨院では身体全体のバランスを見ながら、隠れた原因を探り当てていきます。

効果的なケース 主な症状の特徴 施術で期待できる効果
デスクワーク中心の生活 座っている時や立ち上がった時のめまい、ふわふわ感 姿勢改善、血流回復、筋肉の緊張緩和
ストレートネック 頭を動かした時のめまい、首の痛みを伴う浮遊感 首の位置調整、頚椎周辺の筋肉緩和
慢性的な肩こり・首こり 肩や首のこりとともに現れるめまい 筋肉のほぐし、血行促進
姿勢不良(猫背・反り腰) 長時間立っている時や歩いている時の浮遊感 骨格調整、全身バランスの改善
ストレスによる自律神経の乱れ 不規則なめまい、疲労を伴う浮遊感 自律神経の調整、リラクゼーション効果

慢性的な肩こりや首こりに悩んでいる方で、同時にめまいや浮遊感がある場合は、整骨院での施術が大きな効果を生み出します。肩や首の筋肉の緊張は、めまいの原因として非常に多く見られるものです。筋肉をほぐし、血行を改善することで、めまいと肩こりの両方が同時に軽減されることがよくあります。

産後のめまいや浮遊感も、整骨院での施術が適しているケースです。妊娠・出産によって骨盤が大きく開き、歪みが生じます。この骨盤の歪みは全身のバランスに影響を与え、首や肩への負担を増大させ、めまいを引き起こすことがあります。骨盤を正しい位置に戻し、全身のバランスを整えることで、産後特有のめまいは改善されます。

運動不足による筋力低下がある方のめまいも、整骨院での施術と合わせて改善が期待できます。筋肉が弱っていると、正しい姿勢を保つことが難しくなり、身体の歪みが生じやすくなります。施術で骨格を整えるとともに、日常生活でできる簡単な運動をアドバイスすることで、めまいが起こりにくい身体づくりをサポートします。

季節の変わり目や気圧の変化でめまいが悪化する方も、整骨院での定期的なケアが有効です。これらの環境変化は自律神経に影響を与えますが、普段から身体のバランスを整えておくことで、自律神経が乱れにくくなり、気候の変化にも対応しやすくなります。

また、朝起きた時にめまいがする、急に立ち上がるとクラッとするといった起立性の症状も、整骨院での施術が効果的なケースです。骨盤や背骨の歪みを整えることで血液循環が改善され、自律神経の調整機能も正常化します。その結果、起立時のめまいが軽減されることが期待できます。

薬を飲んでも改善が見られない、あるいは薬に頼らず自然な形で改善したいという方にも、整骨院での施術は適しています。身体本来の機能を回復させることで、薬に頼らずにめまいや浮遊感を改善していくことができます。

当院では、初回のカウンセリングで詳しくお話を伺い、身体の状態を丁寧にチェックします。どのような時にめまいが起こるのか、どれくらいの頻度なのか、他にどんな症状があるのかなど、細かく確認することで、その方に最適な施術プランを立てていきます。

ただし、次のような場合は専門機関での診断が優先されます。突然激しいめまいが起こり、吐き気や嘔吐を伴う場合、耳鳴りや難聴がある場合、視界がぼやける、物が二重に見える場合、手足のしびれや動かしにくさがある場合などです。これらの症状がある時は、まず医療機関で詳しい検査を受けることをお勧めします。

整骨院での施術は、身体の構造的な問題から生じるめまいや浮遊感に対して、根本的な改善を目指すアプローチです。症状を一時的に抑えるのではなく、原因そのものを取り除くことで、めまいが起こりにくい健康な身体を取り戻していきます。

4. 整骨院で行うめまい・浮遊感の具体的な施術内容

当院では、めまいや浮遊感に悩む方に対して、身体全体のバランスを整える施術を行っています。症状の原因を見極めながら、一人ひとりに合わせた施術プランを組み立てることで、根本からの改善を目指します。

めまいや浮遊感は、単一の原因だけでなく複数の要因が重なって引き起こされることが多いため、施術も多角的なアプローチが必要になります。身体の土台となる骨盤から頭部まで、全身のつながりを意識しながら施術を進めていきます。

4.1 首や肩へのアプローチ

めまいや浮遊感の原因として最も多いのが、首や肩の筋緊張による血流不良です。特に現代人は長時間のデスクワークやスマートフォンの使用により、首に大きな負担をかけています。頭の重さは約5キログラムもあり、姿勢が悪いとその負担は何倍にも増えてしまいます。

4.1.1 頚椎へのソフトな調整

首の骨である頚椎は、脳へ血液を送る重要な血管や神経が通っている場所です。頚椎に歪みやズレが生じると、これらの血管や神経が圧迫され、めまいや浮遊感を引き起こすことがあります。

当院では、頚椎一つひとつの動きを確認しながら、本来あるべき位置へと丁寧に導いていきます。決して強い力で無理に動かすことはせず、身体が自然と正しい位置に戻ろうとする力を引き出すような施術を心がけています。

施術中は、首の筋肉の緊張状態を確かめながら進めていくため、痛みを感じることはほとんどありません。むしろ心地よさを感じる方が多く、施術後には首の動きが軽くなったと実感される方がほとんどです。

4.1.2 頭部から首にかけての筋肉調整

首の筋肉は細かく複雑に入り組んでおり、それぞれが連動して頭を支えています。後頭部から首の付け根にかけての筋肉が硬くなると、頭部への血流が悪くなり、めまいや浮遊感、頭痛などの症状が現れやすくなります。

施術では、後頭下筋群と呼ばれる深層の筋肉にもアプローチします。この部分は自分では触れにくい場所ですが、めまいと深く関わっている筋肉です。ゆっくりと圧を加えながら筋肉の緊張をほぐしていくことで、頭部への血流が改善されます

4.1.3 肩甲骨周辺の緊張緩和

肩甲骨は首の筋肉と密接につながっており、肩甲骨の動きが悪くなると首にも影響が及びます。肩甲骨周辺の筋肉が硬くなると、肩が前に巻き込んだような姿勢になり、結果として首への負担が増大します。

肩甲骨の動きを取り戻すために、肩甲骨周辺の筋肉をほぐし、肩甲骨が正しく動ける状態を作ります。肩甲骨が自由に動くようになると、首の筋肉への負担も軽減され、めまいや浮遊感の改善につながります。

施術部位 期待される効果 施術のポイント
頚椎 血流改善、神経圧迫の解消 ソフトな調整で自然な位置へ誘導
後頭下筋群 頭部血流の促進、緊張性頭痛の緩和 深層筋へのじっくりとしたアプローチ
肩甲骨周辺 首への負担軽減、姿勢改善 肩甲骨の可動域を広げる
胸鎖乳突筋 首の回旋改善、めまい軽減 呼吸に合わせた丁寧なほぐし

4.2 骨盤矯正と姿勢改善

めまいや浮遊感と骨盤は一見関係がないように思えるかもしれません。しかし、身体は頭から足先まで一つのつながりで成り立っており、土台である骨盤の歪みは全身に影響を及ぼします。

骨盤が歪むと背骨のバランスも崩れ、その結果として首や頭部の位置もずれてしまいます。この状態が続くと、首への負担が増え、めまいや浮遊感を引き起こす原因となるのです。

4.2.1 骨盤の歪みチェックと調整

まず、骨盤がどのように歪んでいるかを詳しく確認します。左右の高さの違い、前後の傾き、回旋の度合いなどを細かくチェックし、歪みのパターンを把握します。

骨盤の歪みは人それぞれ異なるため、画一的な施術ではなく、その人の歪みのパターンに合わせた調整を行います。無理に力を加えるのではなく、身体の反応を見ながら少しずつ正しい位置へと導いていきます。

骨盤周辺の筋肉の緊張もチェックし、硬くなっている部分はしっかりとほぐします。特に腸腰筋や梨状筋といった深層の筋肉は、骨盤の位置を保つために重要な役割を果たしているため、丁寧にアプローチします。

4.2.2 背骨全体のバランス調整

骨盤が整ったら、次は背骨全体のバランスを整えます。背骨は首から腰まで連なっており、どこか一箇所でも歪みがあると、全体のバランスが崩れてしまいます。

背骨の一つひとつの動きを確認しながら、硬くなっている部分や動きが悪い部分を見つけ出します。そして、それぞれの背骨が本来持っている動きを取り戻せるように調整していきます。

背骨のカーブは、首では前方に、背中では後方に、腰では前方にと、緩やかなS字を描いています。このS字カーブが崩れると、頭の位置も変わり、めまいや浮遊感が生じやすくなります。自然なS字カーブを取り戻すことで、首への負担が軽減され、症状の改善が期待できます

4.2.3 日常動作の姿勢指導

施術で身体を整えても、日常生活での姿勢が悪ければすぐに元に戻ってしまいます。そのため、座り方、立ち方、歩き方など、日常の基本的な動作の姿勢についてもアドバイスを行います。

デスクワークが多い方には、椅子の高さやパソコン画面の位置、キーボードの配置など、作業環境の見直しも提案します。立ち仕事の方には、重心のかけ方や足の使い方など、疲れにくい姿勢をお伝えします。

正しい姿勢を維持するためには、筋力も必要です。特に体幹の筋力が弱いと、良い姿勢を保つことが難しくなります。自宅でも簡単にできる体幹トレーニングもお伝えし、施術効果を長持ちさせるためのサポートをします。

4.3 自律神経を整える施術

めまいや浮遊感は、自律神経の乱れと密接に関係しています。自律神経は、呼吸や血圧、体温調節など、私たちの意思とは関係なく働き続けている神経です。この自律神経のバランスが崩れると、さまざまな不調が現れます。

現代社会ではストレスや不規則な生活により、自律神経が乱れやすい環境にあります。特に交感神経が優位な状態が続くと、筋肉が緊張し、血流が悪くなり、めまいや浮遊感を引き起こしやすくなります。

4.3.1 頭部から首への軽擦法

自律神経を整えるために、まず頭部から首にかけて、非常に優しいタッチで触れる軽擦法を行います。皮膚を撫でるような軽い刺激は、副交感神経を優位にし、リラックス状態へと導きます。

この施術を受けている間に、深いリラックス状態に入り、眠ってしまう方も少なくありません。それだけ身体が緊張から解放され、自律神経が整い始めている証拠です。

施術中は、呼吸のリズムも意識しながら行います。ゆっくりと深い呼吸を促すことで、さらにリラックス効果が高まり、自律神経のバランスが整いやすくなります。

4.3.2 内臓へのアプローチ

意外に思われるかもしれませんが、内臓の状態も自律神経と深く関わっており、めまいや浮遊感に影響を与えることがあります。内臓は自律神経によって動いているため、自律神経が乱れると内臓の働きも低下します。

お腹周りの筋肉が緊張していると、内臓の動きが悪くなり、それが全身の不調につながります。お腹をゆっくりと優しく触れながら、硬くなっている部分を見つけ出し、緊張を緩めていきます。

特に横隔膜の動きは重要です。横隔膜は呼吸に関わる筋肉であり、自律神経とも密接に関係しています。横隔膜の動きを良くすることで、深い呼吸ができるようになり、自律神経のバランスが整いやすくなります。

4.3.3 呼吸法の指導

自律神経を整えるために、呼吸法は非常に有効です。自律神経は自分の意思ではコントロールできませんが、呼吸は意識的にコントロールできる唯一の自律神経系の機能です。

深くゆっくりとした呼吸は、副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせます。施術の中で、効果的な呼吸法をお伝えし、自宅でも実践できるようにサポートします。

腹式呼吸を基本として、吸う時間よりも吐く時間を長くする呼吸法が特に効果的です。1日に数回、数分間でも実践することで、自律神経のバランスが整い、めまいや浮遊感の予防につながります

4.3.4 足裏からのアプローチ

足裏には全身のツボが集中しており、足裏を刺激することで全身の血流が改善され、自律神経のバランスも整いやすくなります。特に土踏まずの部分は、自律神経と関わりの深い場所です。

足裏全体を丁寧にほぐすことで、末端からの血流が改善され、全身の循環が良くなります。冷えやむくみも解消されやすくなり、それに伴って自律神経も整いやすくなります。

足首の動きも確認します。足首が硬いと、ふくらはぎの筋肉も緊張し、下半身の血流が悪くなります。足首を優しく動かしながらほぐすことで、下半身全体の循環が改善されます。

施術内容 主な目的 期待される変化
頭部から首への軽擦法 副交感神経の活性化 深いリラックス状態、緊張の緩和
内臓へのアプローチ 内臓機能の向上 消化機能の改善、全身のバランス調整
呼吸法の指導 自律神経の自己調整 日常的なストレス軽減、予防効果
足裏からのアプローチ 全身の血流促進 冷えの改善、末端循環の向上

これらの施術を組み合わせることで、めまいや浮遊感の根本原因にアプローチしていきます。症状の程度や原因によって、施術内容や頻度は変わってきますが、継続して施術を受けることで、徐々に症状が改善していくケースが多く見られます。

当院では、初回の施術時に身体の状態を詳しく確認し、どのくらいの期間でどの程度の改善が見込めるか、丁寧に説明します。そして、一人ひとりの生活スタイルに合わせた通院ペースを提案し、無理なく続けられる施術計画を立てていきます。

施術後は、身体がどのように変化したかを確認し、次回までに気をつけるべきポイントや、自宅でできるケア方法などもお伝えします。施術だけに頼るのではなく、日常生活の中でも身体を整える意識を持つことが、症状改善への近道です。

5. めまいと浮遊感の予防と日常生活でのケア

整骨院での施術によってめまいや浮遊感が改善しても、日常生活での過ごし方次第では再び症状が現れることがあります。施術効果を長く維持し、症状の再発を防ぐためには、毎日の生活の中でのケアが欠かせません。こちらでは、自宅で手軽に取り組めるセルフケアの方法と、生活習慣を見直すべきポイントについて詳しくご紹介します。

5.1 自宅でできるセルフケア方法

めまいや浮遊感を予防するためには、日々のセルフケアが重要な役割を果たします。特別な道具や時間をかけなくても、ちょっとした工夫で体の状態を整えることができます。

5.1.1 首周りのストレッチで血流を促す

首周りの筋肉が硬くなると、脳への血流が滞り、めまいや浮遊感につながります。デスクワークやスマートフォンの使用で下を向く時間が長い方は、特に首の筋肉が緊張しやすい状態にあります。

首のストレッチは、座った状態でも立った状態でも行えます。まず、背筋を伸ばして正面を向き、ゆっくりと首を右に傾けて5秒キープします。この時、左肩が上がらないように注意してください。反対側も同様に行います。次に、首をゆっくりと右に回し、真後ろまで向けたら5秒キープします。左側も同じように行いましょう。

さらに、首を前に倒して顎を胸に近づけ、首の後ろ側を伸ばすストレッチも効果的です。この動作を1日に3回から5回、朝起きた時や仕事の合間、就寝前などに取り入れることで、首周りの緊張をほぐすことができます。

5.1.2 肩甲骨周りをほぐす運動

肩甲骨周辺の筋肉が硬くなると、肩こりだけでなく首への負担も増え、めまいや浮遊感を引き起こす原因となります。肩甲骨を動かす運動は、座ったままでも簡単にできます。

両肩を耳に近づけるように上げて、ストンと力を抜いて下ろす動作を10回繰り返します。次に、両手を肩に置いた状態で、肘で大きな円を描くように回します。前回しと後ろ回しをそれぞれ10回ずつ行いましょう。肩甲骨を背中の中央に寄せるイメージで動かすと、より効果的に筋肉をほぐすことができます

5.1.3 自律神経を整える呼吸法

自律神経の乱れはめまいや浮遊感の大きな原因の一つです。深い呼吸を意識的に行うことで、自律神経のバランスを整えることができます。

椅子に座るか床に座り、背筋を伸ばします。鼻からゆっくりと4秒かけて息を吸い、お腹が膨らむのを感じます。次に、口からゆっくりと8秒かけて息を吐き出します。この時、お腹がへこんでいくのを意識してください。この呼吸を5分から10分ほど続けると、副交感神経が優位になり、体がリラックスした状態になります。

朝起きた時や寝る前、緊張を感じた時などに行うと効果的です。特に就寝前に行うことで、質の良い睡眠につながり、自律神経の調整にも役立ちます。

5.1.4 目の疲れを取るケア

目の疲れは首や肩の緊張を引き起こし、めまいや浮遊感の原因となることがあります。長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用後は、目を休めるケアを取り入れましょう。

温めたタオルを目の上に乗せて5分ほどリラックスすると、目の周りの血行が良くなります。また、目を閉じた状態で眼球を上下左右にゆっくりと動かす運動も、目の疲れを和らげるのに役立ちます。1時間に1回程度、遠くの景色を眺めることで、目の筋肉の緊張をほぐすこともできます。

5.1.5 足首の運動で全身の血流を改善

足首を動かすことで、下半身に溜まった血液を心臓に戻しやすくなり、全身の血流が改善されます。これにより、脳への血流も安定し、めまいや浮遊感の予防につながります。

椅子に座った状態で、つま先を上げ下げする運動を20回繰り返します。次に、足首を時計回り、反時計回りにそれぞれ10回ずつ回します。デスクワーク中でも気軽にできる運動なので、30分から1時間おきに取り入れると良いでしょう。

5.1.6 簡単な体幹トレーニング

体幹が弱いと姿勢が崩れやすく、それがめまいや浮遊感の原因となることがあります。無理のない範囲で体幹を鍛えることで、正しい姿勢を保ちやすくなります。

四つん這いの姿勢になり、右手と左足を同時に床から離して真っすぐ伸ばします。この状態を10秒キープしたら、反対側も同様に行います。これを左右3回ずつ繰り返します。慣れてきたら、キープする時間を徐々に延ばしていきましょう。

セルフケアの種類 実施タイミング 目安の回数 期待できる効果
首のストレッチ 朝・昼・夜 各方向5秒ずつ 首周りの緊張緩和、血流改善
肩甲骨の運動 仕事の合間 各動作10回 肩こり解消、姿勢改善
深呼吸 就寝前・起床時 5分から10分 自律神経調整、リラックス
目のケア 1時間ごと 5分程度 眼精疲労の軽減
足首の運動 30分から1時間ごと 上げ下げ20回、回転10回 全身の血流促進
体幹トレーニング 毎日1回 左右3回ずつ 姿勢の安定、バランス向上

5.2 生活習慣の見直しポイント

日々の生活習慣は、めまいや浮遊感の発生に大きく関わっています。何気ない習慣を見直すことで、症状を予防し、体調を整えることができます。

5.2.1 睡眠の質を高める工夫

質の良い睡眠は、自律神経のバランスを整え、体の回復を促します。睡眠不足や質の悪い睡眠は、めまいや浮遊感を引き起こす大きな要因となります。

就寝時刻と起床時刻を毎日同じ時間に設定し、生活リズムを整えることが大切です。寝る1時間前からはスマートフォンやパソコンの使用を控え、脳を興奮状態から落ち着かせる時間を作りましょう。寝室の温度は18度から22度程度に保ち、湿度は50パーセントから60パーセントが理想的です。

寝具も重要な要素です。枕の高さが合っていないと首に負担がかかり、めまいの原因となることがあります。仰向けで寝た時に、顔が少し下向きになる程度の高さが適切です。また、寝る前にカフェインやアルコールを摂取すると睡眠の質が下がるため、夕方以降は控えめにしましょう。

5.2.2 水分補給の重要性

体内の水分が不足すると血液の流れが悪くなり、脳への血流も低下します。これがめまいや浮遊感を引き起こすことがあります。

1日に1.5リットルから2リットルの水分を、こまめに摂取することを心がけてください。一度に大量の水を飲むのではなく、コップ1杯の水を1日に8回から10回に分けて飲むのが理想的です。起床後すぐにコップ1杯の水を飲むことで、睡眠中に失われた水分を補給できます。

ただし、冷たい水を一気に飲むと体を冷やしてしまうため、常温か白湯がおすすめです。お茶やコーヒーには利尿作用があるため、水分補給としてはカウントしないほうが良いでしょう。

5.2.3 食事のバランスと食べ方

食事の内容や食べ方も、めまいや浮遊感に影響を与えます。栄養バランスが偏ると、自律神経の乱れや血流の悪化につながります。

朝食を抜くと低血糖状態になり、めまいを引き起こしやすくなります。朝は軽くてもいいので、必ず何か食べるようにしましょう。また、鉄分やビタミンB群が不足すると貧血や自律神経の乱れを引き起こすため、緑黄色野菜や豆類、海藻類を積極的に取り入れることが大切です

食事の際は、よく噛んでゆっくりと食べることを意識してください。早食いは消化器官に負担をかけ、自律神経のバランスを崩す原因となります。1口30回を目安に噛むことで、満腹中枢も刺激され、食べ過ぎの防止にもつながります。

塩分の過剰摂取は血圧に影響を与え、めまいの原因となることがあります。加工食品や外食には塩分が多く含まれているため、自炊を心がけ、調味料の量を控えめにすると良いでしょう。

5.2.4 適度な運動習慣を取り入れる

運動不足は筋力の低下や血流の悪化を招き、めまいや浮遊感を引き起こしやすくします。激しい運動は必要ありませんが、日常的に体を動かす習慣を持つことが重要です。

ウォーキングは誰でも始めやすい運動です。1日20分から30分程度、少し早めのペースで歩くことで、全身の血流が促進されます。歩く際は、背筋を伸ばして腕を大きく振り、かかとから着地するように意識すると、姿勢の改善にもつながります。

階段を使う、一駅分歩く、テレビを見ながら足踏みをするなど、日常生活の中で体を動かす機会を増やす工夫も効果的です。ただし、めまいがある時に無理に運動をすると症状が悪化することがあるため、体調に合わせて行いましょう。

5.2.5 ストレス管理と心のケア

精神的なストレスは自律神経の乱れを引き起こし、めまいや浮遊感の大きな原因となります。日々のストレスとうまく付き合う方法を見つけることが大切です。

趣味の時間を持つことは、心のリフレッシュに効果的です。読書や音楽鑑賞、園芸など、自分が楽しめる活動を週に数回取り入れましょう。また、人との会話もストレス解消に役立ちます。家族や友人と定期的にコミュニケーションを取る時間を作ることで、心の負担が軽くなります。

仕事や家事に追われて休む時間がないと感じる方は、1日の中で意識的に何もしない時間を10分でも作ることが大切です。この時間は予定を入れずに、ぼんやりと過ごしたり、好きなことをしたりする自由な時間として確保しましょう。

5.2.6 姿勢を意識した日常動作

日常生活での姿勢は、めまいや浮遊感に直接影響します。悪い姿勢を続けると、首や肩への負担が増え、血流が悪くなります。

デスクワークをする際は、モニターの高さを目線の少し下に設定し、椅子に深く腰掛けて背もたれを使うようにします。キーボードは肘が90度になる高さに置き、肩に力が入らないようにしましょう。30分に1回は立ち上がって体を動かすことで、同じ姿勢による負担を軽減できます。

スマートフォンを見る時は、端末を目の高さまで持ち上げて、首を下に向けないようにします。長時間の使用は避け、画面を見る時間を制限することも大切です。

立っている時は、両足に均等に体重をかけ、お腹に軽く力を入れて背筋を伸ばします。片足に体重をかけて立つ癖がある方は、骨盤の歪みにつながるため注意が必要です。

5.2.7 入浴方法の工夫

入浴は血流を改善し、筋肉の緊張をほぐす効果があります。ただし、入浴方法を誤ると、めまいを引き起こすこともあるため注意が必要です。

熱すぎるお湯は体に負担をかけるため、38度から40度程度のぬるめのお湯に15分から20分程度浸かるのが理想的です。半身浴は心臓への負担が少なく、じっくりと体を温めることができます。湯船に浸かる前にかけ湯をして体を慣らし、入浴後はゆっくりと立ち上がるようにしましょう。

入浴中に首を回したり肩を動かしたりするストレッチを行うと、より効果的に筋肉をほぐすことができます。ただし、めまいが強い時や体調が優れない時は、無理に湯船に浸からずシャワーで済ませることも選択肢の一つです。

5.2.8 環境の整備

生活環境も、めまいや浮遊感に影響を与えることがあります。室内の環境を整えることで、症状の予防につながります。

室温は季節に応じて適切に調整し、冷えや暑さによるストレスを減らしましょう。特に冷房の効きすぎた部屋では体が冷えて血流が悪くなるため、ひざ掛けを使ったり、上着を羽織ったりして体温調節を行います。

照明の明るさも重要です。暗すぎると目が疲れ、明るすぎると刺激が強すぎます。作業内容に応じて照明を調整し、目に優しい環境を作りましょう。自然光を取り入れることも、体内時計を整えるために効果的です。

部屋の換気も忘れずに行いましょう。1時間に1回、5分程度窓を開けて空気を入れ替えることで、酸素濃度が保たれ、頭がすっきりします。

生活習慣の項目 見直すべきポイント 具体的な改善方法
睡眠 就寝時刻の不規則さ 毎日同じ時間に寝起きする、寝る1時間前はスマートフォンを見ない
水分補給 1日の摂取量不足 1.5リットルから2リットルをこまめに分けて飲む、常温の水を選ぶ
食事 栄養バランスの偏り 朝食を必ず食べる、緑黄色野菜や豆類を取り入れる、よく噛んで食べる
運動 運動不足 1日20分から30分のウォーキング、階段を使う、日常で体を動かす
ストレス 休息時間の不足 趣味の時間を持つ、人との会話を増やす、1日10分の自由時間を作る
姿勢 長時間の同じ姿勢 デスクワークは30分ごとに休憩、スマートフォンは目の高さで見る
入浴 熱すぎる湯温 38度から40度のぬるめの湯に15分から20分浸かる、半身浴を取り入れる
環境 室温や照明の不適切さ 適切な室温を保つ、照明を調整する、1時間に1回換気する

これらの予防法とセルフケアは、めまいや浮遊感の改善だけでなく、全身の健康維持にも役立ちます。すべてを一度に始めようとすると続かないことが多いため、できることから少しずつ取り入れていくことをおすすめします。日々の積み重ねが、症状の改善と再発防止につながっていきます。

ただし、生活習慣を改善しても症状が続く場合や、急に悪化した場合は、他の疾患が隠れている可能性もあります。そのような時は、まず適切な検査を受けて原因を明らかにすることが大切です。整骨院での施術と並行して、これらの日常ケアを続けることで、より効果的にめまいや浮遊感を改善し、健やかな毎日を取り戻すことができるでしょう。

6. まとめ

めまいや浮遊感は、自律神経の乱れや首肩のこり、姿勢の歪みなど身体のバランスが崩れることで起こります。整骨院では筋肉や骨格にアプローチし、身体全体を整えることでこれらの不調を根本から改善していきます。病院での検査で異常が見つからなかった方や、薬では改善しなかった方にとって、整骨院での施術は新たな選択肢となるでしょう。日々のセルフケアと合わせて継続的に身体を整えることで、めまいや浮遊感のない快適な生活を取り戻せます。

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