松山市の整体なら「はぐくま整骨院・鍼灸院」

繰り返すめまいに悩んでいる方へ。実は毎日の食事がめまいの改善に大きく関わっています。この記事では、めまいを引き起こす栄養不足の解消法から、積極的に摂りたい食べ物、逆に避けるべき食品まで詳しく解説します。さらに整骨院での首や肩の調整、自律神経を整える施術と食事療法を組み合わせることで、より高い改善効果が期待できる理由もお伝えします。身体の内側と外側の両面からアプローチして、めまいのない快適な毎日を取り戻しましょう。

1. めまいの原因と食べ物の関係性

突然襲ってくるめまいに悩まされている方は少なくありません。立ち上がった瞬間にふらつく、天井がぐるぐる回るような感覚に襲われる、体が揺れている気がするなど、めまいの症状は人によってさまざまです。このめまいという症状は、実は日々の食生活と深く関わっています。

整骨院に通われる方の中にも、めまいの症状を訴える方が増えてきました。施術を通じて体を整えることはもちろん大切ですが、毎日の食事内容を見直すことで、めまいの根本的な改善につながることが分かってきています。

1.1 めまいはなぜ起こるのか

めまいが起こるメカニズムを理解することは、適切な対策を取る第一歩となります。私たちの体は、耳の奥にある三半規管、目からの視覚情報、筋肉や関節からの感覚情報という三つの要素でバランスを保っています。これらの情報が脳に送られ、統合されることで、体の位置や動きを正確に把握できるのです。

しかし、何らかの理由でこれらの情報伝達がうまくいかなくなると、めまいとして現れます。整骨院での臨床経験から見ても、首や肩周りの筋肉の緊張や血流の悪化がめまいを引き起こすケースが非常に多いのです。

耳の奥の三半規管は、リンパ液で満たされています。このリンパ液の流れが乱れると、回転性のめまいが発生します。一方、脳への血流が不足すると、ふわふわとした浮動性のめまいを感じることがあります。さらに、自律神経のバランスが崩れることも、めまいの大きな原因の一つです。

日常生活の中では、長時間のデスクワークによる姿勢の悪化、スマートフォンの見過ぎによる首への負担、ストレスによる筋肉の過緊張など、さまざまな要因が積み重なっています。これらの要因によって首周りの筋肉が硬くなると、脳への血流が阻害され、めまいが起こりやすくなるのです。

めまいの種類 主な症状 関連する体の状態
回転性めまい 天井や周囲がぐるぐる回る感覚 内耳のリンパ液の乱れ、三半規管の問題
浮動性めまい ふわふわと浮いている感覚、体が揺れる 脳への血流不足、自律神経の乱れ
立ちくらみ 立ち上がった時に目の前が暗くなる 血圧の急激な変動、血液循環の問題

また、めまいには突発的に起こるものと、慢性的に続くものがあります。突発的なめまいは激しい症状を伴うことが多く、日常生活に大きな支障をきたします。一方、慢性的なめまいは軽度から中等度の症状が続き、本人も気づかないうちに生活の質を低下させていることがあります。

1.2 食事がめまいに与える影響

食事の内容や食べ方は、めまいの発生に直接的な影響を与えています。整骨院での施術を受けている方々の食生活を伺うと、めまいと食事の間に明確な関連性が見えてきます。

まず、血糖値の急激な変動がめまいを引き起こす大きな要因となっています。朝食を抜いて空腹状態が続いたり、甘いものを一度に大量に食べたりすると、血糖値が乱高下します。この血糖値の変動によって、脳へのエネルギー供給が不安定になり、めまいやふらつきを感じやすくなるのです。

食事を抜く習慣のある方は特に注意が必要です。朝食を食べずに出勤し、昼食も軽く済ませ、夕食で一気に食べるという生活パターンでは、体内の栄養バランスが崩れてしまいます。このような食生活を続けていると、めまいだけでなく、疲労感や集中力の低下なども引き起こします。

水分摂取の不足も見過ごせません。体内の水分が不足すると、血液の粘度が高まり、血流が悪化します。特に脳への血流が低下すると、めまいやふらつきとして症状が現れます。夏場だけでなく、冬場の乾燥した時期にも、知らず知らずのうちに脱水状態になっている方が多いのです。

塩分の過剰摂取も問題です。塩分を取りすぎると、体内に水分が溜まりやすくなり、内耳のリンパ液のバランスが崩れることがあります。外食やコンビニ食が多い方は、気づかないうちに塩分過多になっている可能性が高いです。

食習慣 めまいへの影響 改善のポイント
欠食が多い 血糖値の不安定化、栄養不足 三食を規則正しく摂る
早食い・ドカ食い 血糖値の急上昇、消化器への負担 ゆっくりよく噛んで食べる
水分摂取不足 血流悪化、脱水状態 こまめな水分補給を心がける
塩分過多 内耳のリンパ液バランスの乱れ 薄味を心がけ、加工食品を控える

食事の時間帯も重要な要素です。不規則な時間に食事を取っていると、体内時計が乱れ、自律神経のバランスが崩れます。自律神経は血圧や心拍数、体温調節など、私たちの体の基本的な機能をコントロールしています。この自律神経が乱れることで、めまいが発生しやすくなるのです。

さらに、食事の内容が偏っていると、特定の栄養素が不足し、それがめまいの原因となります。現代の食生活では、糖質や脂質は十分に摂取できていても、ビタミンやミネラルが不足している方が非常に多いです。これらの微量栄養素は、血液を作ったり、神経の働きを正常に保ったりするために欠かせません。

1.3 栄養不足とめまいの深い関係

めまいの症状を訴える方の多くに、特定の栄養素が不足している傾向が見られます。整骨院で体の状態を確認していく中で、食生活の聞き取りを行うと、このことが明確に分かります。

最も関連が深いのが鉄分の不足です。鉄分が不足すると、血液中の赤血球が十分に作られず、全身に酸素を運ぶ能力が低下します。特に脳は大量の酸素を必要とする器官ですから、酸素不足になるとめまいやふらつきを感じやすくなります。女性の場合は月経によって定期的に鉄分が失われるため、より注意が必要です。

鉄分不足による貧血では、めまいだけでなく、立ちくらみ、息切れ、疲れやすさ、顔色の悪さなどの症状も伴います。これらの症状が複数当てはまる場合は、鉄分不足を疑う必要があります。

ビタミン群の不足も見過ごせません。特にビタミンB群は、神経の働きを正常に保ち、エネルギー代謝に関わる重要な栄養素です。ビタミンB1が不足すると、脳のエネルギー代謝が低下し、めまいや倦怠感が現れます。ビタミンB12は赤血球の生成に必要で、不足すると貧血だけでなく、神経症状としてめまいが出ることがあります。

マグネシウムの不足も関係しています。マグネシウムは筋肉の緊張を和らげ、血管を拡張させる働きがあります。不足すると筋肉が硬くなり、血流が悪化し、結果としてめまいにつながります。現代の食生活では、精製された穀物や加工食品が多く、マグネシウムが不足しがちです。

不足する栄養素 めまいとの関連 体に現れる他の症状
鉄分 脳への酸素供給低下、貧血 立ちくらみ、疲労感、息切れ、顔色の悪さ
ビタミンB1 脳のエネルギー代謝低下 倦怠感、食欲不振、集中力低下
ビタミンB12 神経機能の低下、貧血 手足のしびれ、記憶力低下、舌の痛み
マグネシウム 筋肉の過緊張、血流悪化 こむら返り、不眠、イライラ

タンパク質の摂取不足も問題です。タンパク質は筋肉や血液を作る材料となり、ホルモンや神経伝達物質の合成にも必要です。特にダイエット中の方や、忙しくて簡単な食事で済ませている方は、タンパク質が不足しがちです。タンパク質が不足すると、筋力が低下し、血液の質も悪くなり、めまいを起こしやすくなります。

亜鉛の不足も見逃せません。亜鉛は味覚や免疫機能に関わるだけでなく、内耳の細胞の健康維持にも重要です。亜鉛が不足すると、内耳の機能が低下し、めまいや耳鳴りが起こりやすくなります。

また、栄養素は単独で働くのではなく、互いに助け合って機能しています。例えば、鉄分の吸収にはビタミンCが必要ですし、ビタミンB群は互いに協力してエネルギー代謝を行っています。そのため、特定の栄養素だけを補うのではなく、バランスの取れた食事が重要なのです。

現代人の食生活では、カロリーは足りていても、必要な栄養素が不足している状態、いわゆる「新型栄養失調」に陥っている方が増えています。コンビニ食や外食、インスタント食品に頼った生活では、ビタミンやミネラルが十分に摂取できません。見た目には健康そうに見えても、体の内側では栄養不足が進行し、それがめまいとして表れることがあるのです。

整骨院での施術によって体の歪みや筋肉の緊張を改善しても、栄養が不足していては根本的な改善にはつながりません。体を構成し、機能させるための材料が不足していては、いくら外から整えても持続的な効果が得られないのです。食事と施術の両面からアプローチすることで、はじめてめまいの根本的な改善が期待できます。

2. めまい改善に効果的な食べ物

めまいの改善には、日々の食事で適切な栄養素を摂取することが大切です。当院では施術と併せて食生活の見直しもお伝えしていますが、特定の栄養素を意識的に摂ることで、めまいの症状が軽減されるケースを数多く見てきました。ここでは、めまい改善に役立つ食べ物を栄養素ごとに詳しく見ていきます。

2.1 鉄分を多く含む食品

鉄分不足は、めまいの原因として最も多いもののひとつです。鉄分が不足すると血液中のヘモグロビンが減少し、脳に十分な酸素が届かなくなります。脳への酸素供給が滞ると、ふらつきや立ちくらみといっためまい症状が現れやすくなります。特に女性は月経による出血で鉄分が失われやすいため、日常的に鉄分を補給する必要があります。

鉄分には、動物性食品に含まれるヘム鉄と、植物性食品に含まれる非ヘム鉄の2種類があります。ヘム鉄は体内への吸収率が高く、効率よく鉄分を補給できます。非ヘム鉄は吸収率が低めですが、ビタミンCと一緒に摂取することで吸収率を高めることができます。

食品カテゴリー 具体的な食材 100gあたりの鉄分量 特徴
肉類 豚レバー、鶏レバー、牛もも肉 レバー類13mg前後 ヘム鉄で吸収率が高い
魚介類 かつお、まぐろ、あさり、しじみ あさり3.8mg、かつお1.9mg たんぱく質も同時に摂れる
大豆製品 納豆、豆腐、厚揚げ、きな粉 納豆3.3mg、木綿豆腐0.9mg 毎日続けやすい
緑黄色野菜 小松菜、ほうれん草、春菊 小松菜2.8mg、ほうれん草2.0mg ビタミンCと合わせて摂取
海藻類 ひじき、わかめ、のり 乾燥ひじき55mg カルシウムも豊富

鉄分を効果的に吸収するためには、食べ合わせも重要です。ほうれん草のおひたしにレモンをかけたり、レバーとパプリカを炒めたりするなど、ビタミンCを含む食材と組み合わせましょう。逆に、お茶やコーヒーに含まれるタンニンは鉄分の吸収を妨げるため、食事中や食後すぐの摂取は控えたほうがよいでしょう。

当院に来られる方の中には、レバーが苦手という方も少なくありません。そのような場合は、あさりの味噌汁や納豆ごはん、小松菜の和え物など、日常的に取り入れやすい食品から始めることをおすすめしています。毎日少しずつでも継続することで、体内の鉄分貯蔵量が徐々に回復していきます。

2.2 ビタミンB群が豊富な食材

ビタミンB群は、エネルギー代謝や神経系の働きに深く関わる栄養素です。特にビタミンB1、B6、B12は、めまいの改善に重要な役割を果たします。ビタミンB群が不足すると、神経の伝達がスムーズにいかなくなり、平衡感覚が乱れてめまいを引き起こすことがあります

ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える際に必要な栄養素で、不足すると疲労感とともにめまいが現れやすくなります。ビタミンB6は神経伝達物質の合成に関わり、ビタミンB12は赤血球の生成を助けます。これらは単独ではなく、複合的に作用することで効果を発揮します。

ビタミンの種類 主な働き 豊富に含まれる食材 調理のポイント
ビタミンB1 糖質代謝、神経機能維持 豚肉、玄米、大豆、ごま 水溶性のため煮汁も活用
ビタミンB2 細胞の再生、粘膜保護 卵、納豆、さば、牛乳 光に弱いため保存に注意
ビタミンB6 神経伝達物質の合成 かつお、まぐろ、鶏ささみ、バナナ たんぱく質と一緒に摂取
ビタミンB12 赤血球の生成、神経機能 しじみ、あさり、さんま、のり 植物性食品にはほぼ含まれない
葉酸 細胞分裂、造血作用 ブロッコリー、アスパラガス、枝豆 加熱で失われやすい

ビタミンB群は水に溶けやすい性質があるため、調理方法に工夫が必要です。野菜を茹でる際は短時間で仕上げるか、蒸し料理にすることで栄養素の流出を最小限に抑えられます。また、煮物や汁物にする場合は、煮汁ごと食べることで溶け出した栄養素も無駄なく摂取できます。

施術に来られる方には、豚肉と玄米を組み合わせた食事や、青魚を週に数回取り入れることをお伝えしています。朝食に納豆と卵を加えるだけでも、複数のビタミンB群を効率よく摂取できます。バナナは手軽に食べられるため、間食としても優れた選択肢です。

ビタミンB群は体内に蓄積されにくく、毎日消費されていくため、継続的な摂取が必要です。特にストレスが多い生活を送っている方や、アルコールをよく飲む方は消費量が増えるため、意識して補給する必要があります。

2.3 血流改善に役立つ食べ物

めまいの背景には、血流の滞りが関係していることが多くあります。首や肩の筋肉が緊張して血管が圧迫されると、脳への血流が不足し、めまいやふらつきを引き起こします。当院での施術と並行して、血流を改善する食べ物を取り入れることで、相乗効果が期待できます。

血液をサラサラにして血流を促進する成分を含む食品を日常的に摂取することで、めまいの予防と改善につながります。血液の粘度が下がると、細い血管の隅々まで血液が行き届きやすくなり、脳や内耳への酸素供給がスムーズになります。

有効成分 主な効果 含まれる食材 摂取の工夫
EPA・DHA 血液サラサラ効果、血管の柔軟性向上 さば、いわし、さんま、あじ 刺身や煮魚で週3回以上
ポリフェノール 抗酸化作用、血管の老化防止 玉ねぎ、にんにく、緑茶、カカオ 玉ねぎは水にさらし過ぎない
ナットウキナーゼ 血栓溶解、血流促進 納豆 夜に食べると効果的
アリシン 血行促進、血小板凝集抑制 にんにく、ねぎ、にら 刻んで少し置くと効果アップ
クエン酸 血液浄化、疲労回復 梅干し、レモン、酢 毎日少量ずつ継続

青魚に含まれるEPAやDHAは、血液の流れを良くする代表的な成分です。これらの脂肪酸は熱に弱い性質があるため、刺身や煮魚として食べるのが理想的です。缶詰でも栄養価は保たれているため、さば缶やいわし缶を常備しておくと便利です。

玉ねぎは血液サラサラ効果が高い野菜として知られています。特に生の玉ねぎに含まれる硫化アリルという成分が、血液の粘度を下げる働きをします。ただし、水にさらし過ぎると有効成分が流れ出てしまうため、薄くスライスして空気にさらすか、軽く水にさらす程度にとどめましょう。

納豆に含まれるナットウキナーゼは、血栓を溶かす働きがあり、夜に食べることで就寝中の血流改善に役立ちます。にんにくやねぎ、にらなどのアリシンを含む食材も、血行を促進する効果があります。これらは刻んだり潰したりしてから少し時間を置くと、酵素反応でアリシンが増えます。

当院では施術で首や肩の筋肉をほぐして血流を改善しますが、食事による内側からのアプローチを組み合わせることで、効果が持続しやすくなります。施術後に血流改善効果のある食事を心がけると、体の回復がより早まります。

2.4 自律神経を整える栄養素

めまいの原因として見過ごせないのが、自律神経の乱れです。自律神経は血圧や体温調節、内臓の働きなど、体のあらゆる機能をコントロールしています。この自律神経が乱れると、平衡感覚を司る内耳の機能にも影響を及ぼし、めまいを引き起こすことがあります。

自律神経のバランスを整える栄養素を摂取することで、めまいの根本的な改善につながります。ストレスや不規則な生活で自律神経が乱れがちな方は、特に意識して取り入れる必要があります。

栄養素 自律神経への作用 豊富な食材 効果的な食べ方
トリプトファン セロトニン生成、リラックス効果 バナナ、乳製品、大豆製品、卵 朝食に取り入れる
GABA 副交感神経の活性化 発芽玄米、トマト、じゃがいも 夕食時に摂取
マグネシウム 神経の興奮抑制、筋肉の緊張緩和 海藻類、ナッツ類、大豆、魚 カルシウムとバランスよく
カルシウム 神経の情報伝達、精神安定 牛乳、チーズ、小魚、小松菜 ビタミンDと一緒に
ビタミンC ストレスホルモン調整、抗酸化 ブロッコリー、ピーマン、キウイ 新鮮なうちに生で

トリプトファンは、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの原料となるアミノ酸です。セロトニンは自律神経のバランスを整え、精神を安定させる働きがあります。バナナには糖質とトリプトファンの両方が含まれており、セロトニンの生成に理想的な食品です。朝食に取り入れることで、日中のストレス耐性が高まります。

GABAは神経の興奮を抑え、リラックス状態をもたらす神経伝達物質です。発芽玄米には通常の白米の約10倍のGABAが含まれており、毎日の主食として取り入れることで、継続的に自律神経を整える効果が期待できます。トマトやじゃがいもにも含まれているため、夕食の副菜として活用するとよいでしょう。

マグネシウムは神経の興奮を抑え、筋肉の緊張を和らげる働きがあります。ストレスを感じると体内のマグネシウムが消費されるため、日常的にストレスにさらされている方は不足しがちです。アーモンドやカシューナッツなどのナッツ類、海藻類、大豆製品を意識して摂取しましょう。

カルシウムも神経の安定に欠かせない栄養素です。マグネシウムとカルシウムは2対1のバランスで摂取するのが理想的です。小魚を丸ごと食べたり、小松菜などの野菜から摂ったりすることで、バランスの良い摂取が可能になります。

ビタミンCはストレスに対抗するホルモンの生成に使われるため、ストレスが多いと大量に消費されます。新鮮な野菜や果物から毎日補給することが大切です。ブロッコリーやピーマンは加熱しても比較的ビタミンCが残りやすい野菜です。

当院では施術によって体の歪みを整え、自律神経の通り道を確保しますが、食事による栄養面からのサポートがあることで、自律神経の安定がより早く実現します。特に夜の食事では、GABAやマグネシウムを含む食材を意識的に選ぶことで、睡眠の質も向上し、自律神経が整いやすくなります。

これらの栄養素は単独ではなく、バランスよく組み合わせることが重要です。例えば、朝食にバナナと牛乳、納豆と卵を組み合わせれば、複数の栄養素を同時に摂取できます。夕食には発芽玄米と青魚、海藻の味噌汁を組み合わせることで、自律神経を整える理想的な献立になります。

3. めまいを悪化させる食べ物と食習慣

めまい症状を抱えている方にとって、日々の食事選びは想像以上に重要な意味を持っています。当院に来られる方の中には、知らず知らずのうちにめまいを悪化させる食べ物を摂取していたケースが少なくありません。ここでは、めまい症状がある方が特に注意すべき食品と、改善を妨げる食習慣について詳しく解説していきます。

3.1 避けるべき食品

めまいの症状を持つ方が控えるべき食品には、いくつかの共通点があります。これらの食品は、血圧や血糖値、内耳の機能に影響を与え、症状を増悪させる可能性があるため、日常的な摂取には十分な注意が必要です。

3.1.1 塩分の多い食品

過剰な塩分摂取は、めまいの大きな原因となります。体内のナトリウム濃度が高まると内耳のリンパ液のバランスが崩れ、めまいや耳鳴りを引き起こしやすくなります。特にメニエール病の症状をお持ちの方は、塩分制限が症状改善の鍵となることが多いです。

注意が必要な高塩分食品としては、インスタントラーメン、カップ麺、漬物、梅干し、塩辛、練り製品、ハム、ソーセージなどの加工肉類があります。また、スナック菓子や煎餅などの菓子類にも予想以上の塩分が含まれていることがあります。

外食やコンビニ弁当も塩分が高めに設定されていることが多く、日常的に利用している方は要注意です。醤油やソースなどの調味料も、使いすぎるとすぐに1日の推奨摂取量を超えてしまいます。

3.1.2 糖質の高い食品

急激な血糖値の変動は、めまいの引き金になります。特に精製された白砂糖を多く含む食品は、血糖値を急上昇させた後に急降下させるため、その変動によってめまいや立ちくらみが起こりやすくなります。

食品カテゴリー 具体例 めまいへの影響
菓子類 ケーキ、ドーナツ、チョコレート、キャンディー 血糖値の急激な上昇と下降
清涼飲料水 炭酸飲料、缶コーヒー、スポーツドリンク 液体のため吸収が早く血糖値変動が大きい
精製炭水化物 白米、白パン、うどん 食物繊維が少なく血糖値上昇が早い
加工食品 菓子パン、シリアル 隠れた糖分が多く含まれている

低血糖状態になると、脳へのエネルギー供給が不足し、めまいやふらつき、冷や汗などの症状が現れます。当院で施術を受けている方の中にも、朝食に甘い菓子パンだけを食べる習慣がある方が、午前中のめまいに悩まされているケースがありました。

3.1.3 カフェインを含む飲料

カフェインは血管を収縮させる作用があり、過剰摂取は血流の変化を引き起こします。脳や内耳への血流が不安定になることで、めまいの症状が出やすくなります。また、カフェインには利尿作用もあるため、脱水を招きやすく、これもめまいの原因となります。

コーヒーや紅茶、緑茶はもちろん、エナジードリンクには特に大量のカフェインが含まれています。栄養ドリンクにも含まれていることが多いため、疲労回復のために飲んでいるつもりが、かえってめまいを悪化させている可能性があります。

カフェインに敏感な方は、1日2杯以上のコーヒーでも症状が出ることがあります。特に空腹時のカフェイン摂取は、胃を刺激するだけでなく、血糖値への影響も大きくなるため避けた方が良いでしょう。

3.1.4 アルコール類

アルコールは複数の経路でめまいを引き起こします。まず、アルコールには血管拡張作用があり、一時的に血圧を下げます。これにより脳への血流が減少し、ふらつきやめまいが生じやすくなります。

さらに、アルコールは三半規管にも直接影響を与えます。飲酒後に部屋が回るように感じるのは、アルコールが平衡感覚をつかさどる器官に作用しているためです。少量のアルコールでも、めまいを起こしやすい体質の方には症状を誘発する可能性があります。

加えて、アルコールは利尿作用が強く、体内の水分を奪います。脱水状態になると血液の粘度が高まり、内耳への血流が悪化してめまいが起こりやすくなります。翌日の二日酔いによるめまいも、この脱水が大きな原因となっています。

3.1.5 添加物の多い加工食品

食品添加物の中には、人によってめまいやアレルギー様症状を引き起こすものがあります。特に化学調味料であるグルタミン酸ナトリウムは、敏感な方では頭痛やめまい、吐き気などの症状が現れることがあります。

人工甘味料も注意が必要です。アスパルテームなどの合成甘味料は、一部の方でめまいや頭痛を誘発することが報告されています。ダイエット飲料やカロリーゼロを謳う商品には、こうした人工甘味料が使われていることが多いです。

保存料や着色料、香料なども、体質によっては自律神経のバランスを崩す要因となります。特にインスタント食品、レトルト食品、冷凍食品などには多くの添加物が含まれているため、めまいの症状がある間は控えめにすることをお勧めします。

3.1.6 冷たい食べ物や飲み物

極端に冷たいものの摂取は、自律神経を乱す原因になります。冷たい飲食物は胃腸を急激に冷やし、血管を収縮させて全身の血流を悪化させます。特に夏場にキンキンに冷えた飲み物を一気に飲む習慣がある方は、めまいのリスクが高まります。

アイスクリームやかき氷なども、大量に食べると体温を下げすぎてしまいます。体温の低下は代謝を落とし、脳への血流も減少させるため、めまいだけでなく倦怠感や集中力の低下にもつながります。

3.1.7 刺激の強い香辛料

唐辛子、わさび、からしなど、過度に刺激の強い香辛料も、自律神経への影響が大きい食品です。辛いものを食べると一時的に血圧や心拍数が上昇し、その後の反動で血圧が下がることがあります。この血圧の変動がめまいを引き起こすことがあります。

また、刺激物は胃腸への負担も大きく、消化不良を起こしやすくなります。胃腸の不調は自律神経のバランスを崩し、間接的にめまいの原因となる可能性があります。

3.2 めまいを引き起こす食生活の特徴

個々の食品だけでなく、食事のとり方や生活パターンそのものが、めまいを引き起こす大きな要因となっています。当院に通われている方々の食生活を伺うと、いくつかの共通したパターンが見えてきます。

3.2.1 食事を抜く習慣

朝食抜き、または極端な欠食は、めまいの最も一般的な原因の一つです。食事を抜くと血糖値が低下し、脳へのエネルギー供給が不足します。特に朝食を抜くと、前日の夕食から翌日の昼食まで何も食べないことになり、長時間の空腹状態が続きます。

この状態では、立ち上がったときや階段を上るときなど、ちょっとした動作でめまいやふらつきが起こりやすくなります。脳は体重のわずか2パーセント程度の重さしかありませんが、全身のエネルギーの約20パーセントを消費する器官です。そのため、エネルギー不足の影響を最も受けやすいのです。

ダイエット目的で食事を減らしている方も要注意です。極端なカロリー制限は、必要な栄養素の不足を招き、貧血や低血糖によるめまいのリスクを高めます。健康的な体重管理のためには、適切な量を規則正しく食べることが大切です。

3.2.2 不規則な食事時間

毎日バラバラの時間に食事をとる生活も、めまいを引き起こしやすくなります。食事時間が不規則だと、血糖値の変動パターンが安定せず、体がエネルギー管理をうまくできなくなります。

食事パターン 体への影響 めまいとの関係
朝食を食べたり食べなかったりする 血糖値のリズムが崩れる 午前中のめまいが起こりやすい
夕食の時間が日によって大きく異なる 自律神経のバランスが乱れる 夜間から翌朝にかけての不調
休日と平日で食事時間が全く違う 体内時計が狂う 週明けの体調不良とめまい
夜遅くに重い食事をとる 消化に負担がかかり睡眠の質が下がる 翌朝の疲労感とめまい

体内時計は食事のタイミングによっても調整されています。規則正しい食事は、自律神経を整え、めまいの予防にもつながります。可能な限り、毎日同じ時間帯に食事をとる習慣を作ることが重要です。

3.2.3 早食いと過食

急いで食べる習慣は、血糖値を急上昇させます。食べ物が胃に入ると、消化のために血液が胃腸に集中し、一時的に脳への血流が減少します。早食いをすると、この血流の変化がより急激になり、食後のめまいやだるさが起こりやすくなります

また、早食いをすると満腹感を感じる前に食べ過ぎてしまい、結果として過食につながります。過食は消化器官への負担が大きく、消化に多くの血液が必要となるため、脳への血流がさらに減少します。食後に眠気や倦怠感、めまいを感じる方は、食べる速度と量を見直してみましょう。

理想的には、一口につき30回程度噛むことを目安にします。よく噛むことで消化が良くなり、血糖値の上昇も緩やかになります。また、満腹中枢が刺激されるまでに約20分かかるため、ゆっくり食べることで適切な量で満足できるようになります。

3.2.4 水分摂取不足

十分な水分をとらない習慣も、めまいの大きな原因です。体内の水分が不足すると血液の粘度が高まり、血流が悪化します。内耳のリンパ液のバランスも崩れやすくなり、回転性のめまいが起こりやすくなります。

特に気をつけたいのは、喉が渇いてから水を飲む習慣です。喉の渇きを感じた時点で、すでに軽い脱水状態にあります。めまいを予防するためには、喉が渇く前にこまめに水分補給をすることが大切です。

1日に必要な水分量は、体重や活動量によって異なりますが、成人の場合は少なくとも1.5リットルから2リットルは摂取したいところです。ただし、一度に大量に飲むのではなく、コップ1杯程度の水を1時間から2時間おきに飲むのが理想的です。

コーヒーやお茶は水分補給にカウントしない方が良いでしょう。前述のとおり、カフェインには利尿作用があるため、かえって体内の水分を奪ってしまいます。純粋な水か、麦茶などのノンカフェイン飲料を選ぶようにしましょう。

3.2.5 偏った栄養バランス

単品料理ばかりを食べる、野菜をほとんど食べない、肉や魚を避けるなど、極端に偏った食事内容も問題です。特定の栄養素が不足すると、それがめまいの原因となることがあります。

炭水化物だけの食事は、血糖値の急激な変動を招きます。おにぎりやパンだけで食事を済ませていると、たんぱく質や脂質、ビタミン、ミネラルが不足し、栄養バランスが大きく崩れます。

野菜不足は、ビタミンやミネラル、食物繊維の不足につながります。これらの栄養素は、血液の生成や神経の働き、血糖値の調整に重要な役割を果たしています。野菜をほとんど食べない食生活では、めまいだけでなく、様々な体調不良のリスクが高まります。

逆に、極端な菜食主義で動物性食品を一切とらない場合も注意が必要です。ビタミンB12は動物性食品にしか含まれていないため、不足すると貧血やめまいの原因となります。鉄分も植物性の鉄分は吸収率が低いため、意識して摂取する必要があります。

3.2.6 アルコールの日常的な摂取

毎日の晩酌が習慣になっている方も、めまいのリスクに注意が必要です。適量であれば問題ないとされていますが、その適量を超えている方が実は多いのです。

アルコールは前述のとおり、血管拡張作用、脱水作用、三半規管への直接的な影響など、複数の経路でめまいを引き起こします。毎日飲酒していると、これらの影響が蓄積し、慢性的なめまいの原因となることがあります。

また、アルコールは睡眠の質を低下させます。寝つきは良くなるかもしれませんが、深い眠りが得られず、夜中に目が覚めやすくなります。質の悪い睡眠は自律神経を乱し、翌日のめまいや体調不良につながります。

めまいの症状がある間は、できれば禁酒するのが理想的です。少なくとも、飲酒する日を週に2日から3日程度に減らし、1回の飲酒量も控えめにすることをお勧めします。

3.2.7 夜遅い時間の食事

就寝直前の食事は、消化器官に負担をかけ、自律神経のバランスを崩します。本来、夜間は副交感神経が優位になり、体が休息モードに入るべき時間です。しかし、食事をとると消化のために交感神経が活性化し、体が休めなくなります。

夜遅くに食事をとると、消化が不十分なまま就寝することになります。これは胃腸への負担が大きく、睡眠の質も低下させます。翌朝、すっきりと目覚められず、朝からめまいや倦怠感を感じることになります。

理想的には、就寝の3時間前までには夕食を終えることです。仕事の都合などでどうしても遅くなる場合は、消化の良いものを少量だけ食べるようにしましょう。揚げ物や脂っこいもの、肉類などは消化に時間がかかるため、夜遅い時間には避けた方が良いでしょう。

3.2.8 極端なダイエット

急激な体重減少を目指す無理なダイエットは、めまいを引き起こす典型的なパターンです。特に単品ダイエットや絶食に近い方法は、栄養不足と低血糖を同時に引き起こします。

体重を落とすために炭水化物を完全に抜く、1日1食しか食べない、特定の食品だけを食べ続けるといった極端な方法は、一時的に体重が減っても、健康を大きく損ないます。めまいや立ちくらみ、貧血、疲労感などの症状が現れたら、ダイエット方法を見直す必要があります。

健康的な減量のペースは、月に2キロから3キロ程度です。それ以上のペースで体重が減っている場合は、体に無理をさせている可能性が高いです。適切なカロリーと栄養素を確保しながら、ゆっくりと体重を落としていくことが大切です。

3.2.9 ストレス下での食事

仕事をしながら食事をする、スマートフォンを見ながら食べる、イライラした状態で食事をするなど、ストレスを抱えたまま食事をすることも問題です。ストレス状態では交感神経が優位になっており、消化機能が低下しています。

この状態で食事をしても、栄養素がうまく吸収されず、胃腸への負担も大きくなります。また、ストレスホルモンの影響で血糖値が不安定になり、めまいを引き起こしやすくなります。

食事は、できるだけリラックスした環境で、食べることに集中してとるようにしましょう。ゆっくりと味わいながら食べることで、副交感神経が働き、消化吸収も良くなります。これは単に栄養の問題だけでなく、自律神経を整えるという観点からも重要なことです。

4. 整骨院で行うめまい改善の施術

めまいの改善には、食事による内側からのアプローチだけでなく、身体の構造や機能に直接働きかける施術も重要な役割を果たします。整骨院では、めまいの原因となっている身体のバランスの乱れや筋肉の緊張、血流の滞りなどに対して、様々な手技を用いた施術を行います。

めまいを訴える方の多くは、首や肩周りの筋肉が硬くなっていたり、骨格のバランスが崩れていたりすることがあります。また、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用によって、姿勢が悪化していることも少なくありません。こうした身体の状態が、脳への血流を妨げたり、自律神経の働きを乱したりして、めまいの症状を引き起こすのです。

整骨院での施術は、こうした身体の問題に対して根本からアプローチし、めまいの改善だけでなく、再発の予防にもつながります。食事療法と併用することで、より効果的にめまいの症状を軽減できる可能性があります。

4.1 首や肩の調整がめまいに効く理由

首や肩の筋肉の緊張やこりは、めまいと深い関係があります。特に、首の周りには脳に血液を送る重要な血管や、バランス感覚を司る神経が集中しています。この部分に問題が生じると、めまいの症状が現れやすくなるのです。

整骨院では、首や肩の状態を詳しく確認した上で、適切な手技による調整を行います。頸椎の位置や可動域を整えることで、脳への血流がスムーズになり、めまいの症状が軽減されるケースが多く見られます。

調整部位 めまいへの影響 期待できる効果
頸椎上部 椎骨動脈の圧迫により脳への血流が低下 血流改善によるめまいの軽減
後頭部の筋肉 緊張により神経の働きが阻害される バランス感覚の改善
肩甲骨周辺 姿勢の悪化により首への負担が増加 首の負担軽減と姿勢改善
胸鎖乳突筋 過緊張により頭部の位置が不安定に 頭部の安定化と眼振の軽減

首の調整を行う際には、無理な力を加えるのではなく、筋肉の緊張を丁寧にほぐしながら、関節の動きを滑らかにしていきます。特に、頭と首の境目にある後頭部の筋肉は、めまいと関連が深いため、この部分を重点的にケアすることが大切です。

また、肩周りの筋肉も見逃せません。僧帽筋や肩甲挙筋などの筋肉が硬くなると、首の動きが制限され、結果として頸部への負担が増します。肩の筋肉をほぐすことで、首への負担が軽減され、めまいの症状が和らぐことも珍しくありません。

姿勢の問題も重要です。頭が前に出る姿勢、いわゆるストレートネックの状態では、首の筋肉に常に負担がかかり続けます。整骨院では、姿勢を改善するための調整も併せて行い、首や肩への負担を根本から減らすアプローチを取ります。

施術後は、首の可動域が広がり、肩周りが軽く感じられることが多いです。これは筋肉の緊張がほぐれ、関節の動きが改善された証拠です。この状態を維持することで、めまいの症状も徐々に落ち着いていきます。

4.2 自律神経を整える施術アプローチ

めまいの原因として、自律神経の乱れが大きく関わっていることがあります。自律神経は、心臓の拍動や血圧の調整、消化機能など、意識せずに働く身体の機能をコントロールしています。この自律神経のバランスが崩れると、血圧の変動が激しくなったり、血流が不安定になったりして、めまいを引き起こすのです。

整骨院では、自律神経のバランスを整えるための施術も行います。自律神経は背骨の周りを通っているため、背骨の状態を整えることで、神経の働きにも良い影響を与えることができます。

背骨の調整を通じて自律神経の働きを正常化させることで、めまいだけでなく、不眠や冷え、疲労感などの不調も改善されるケースがあります。自律神経の乱れは、様々な症状を引き起こすため、これを整えることは身体全体の調子を上げることにつながります。

施術アプローチ 自律神経への作用 めまいへの効果
胸椎の調整 交感神経の過緊張を緩和 血圧の安定化とめまいの軽減
骨盤の矯正 全身のバランスを整え神経の働きを改善 立ちくらみやふらつきの改善
頭部の軽い調整 脳脊髄液の流れを促進 頭痛を伴うめまいの軽減
内臓の調整 副交感神経の活性化 リラックス効果とめまいの改善

特に胸椎、つまり背中の部分の背骨は、自律神経の中でも交感神経と深く関わっています。デスクワークや前かがみの姿勢が続くと、この胸椎の動きが悪くなり、交感神経が優位になりすぎることがあります。その結果、常に緊張状態が続き、血圧が上がったり、筋肉が硬くなったりして、めまいの症状が出やすくなります。

整骨院での施術では、胸椎の動きを改善し、交感神経と副交感神経のバランスを整えます。施術中にリラックスした状態になることで、副交感神経が働きやすくなり、身体が回復モードに入ります。この状態を作ることが、自律神経を整える上で非常に重要なのです。

また、骨盤の歪みも自律神経に影響を与えます。骨盤は身体の土台であり、ここがズレると全身のバランスが崩れます。すると、背骨にも歪みが生じ、神経の働きにも影響が出ます。骨盤を正しい位置に整えることで、背骨の状態も改善され、自律神経の働きも正常化していきます。

呼吸の質も自律神経と密接に関係しています。浅い呼吸が続くと、交感神経が優位になりやすく、身体は緊張状態から抜け出せません。整骨院では、呼吸をしやすい身体の状態を作るために、肋骨や横隔膜の動きを改善する施術も行います。深い呼吸ができるようになると、自然と副交感神経が働き、リラックスした状態を保てるようになります。

自律神経を整える施術は、即効性がある場合もあれば、数回の施術を重ねることで徐々に効果が現れる場合もあります。大切なのは、継続的にケアを受けることで、身体が本来の正常な状態を思い出していくことです。

4.3 血流促進のための手技療法

めまいの原因の一つに、脳への血流不足があります。脳は大量の酸素と栄養を必要とする臓器であり、血流が滞ると、めまいやふらつき、集中力の低下などの症状が現れます。整骨院では、様々な手技を用いて全身の血流を促進し、特に脳への血流を改善する施術を行います。

筋肉が硬くなると、その周辺の血管が圧迫され、血液の流れが悪くなります。特に首や肩、背中の筋肉が硬い状態では、頭部への血流が十分に確保できません。筋肉を丁寧にほぐし、血管への圧迫を解除することで、脳への血流が改善され、めまいの症状が軽減されるのです。

手技の種類 作用する部位 血流への効果
指圧による筋肉へのアプローチ 首・肩・背中の深層筋 筋肉の緊張緩和と血管の拡張
関節の動きを改善する調整 頸椎・胸椎・肩関節 関節周辺の血流改善
リンパの流れを促す手技 首のリンパ節周辺 老廃物の排出と循環の改善
筋膜へのアプローチ 全身の筋膜ライン 組織間の滑走性向上と血流促進

整骨院で行う血流促進の手技は、強い力で押すだけではありません。筋肉の状態を確認しながら、適切な圧と方向で刺激を加えていきます。表面の筋肉だけでなく、深い部分にある筋肉にもアプローチすることで、より効果的に血流を改善できます。

首の前側には、脳に血液を送る頸動脈が走っています。この周辺の筋肉が硬くなると、血管が圧迫されて血流が悪くなります。ただし、この部分は非常にデリケートなため、強い力を加えることはできません。整骨院では、安全に配慮しながら、首の前側の筋肉を緩める施術を行います。

また、頭皮の血流も見逃せません。頭皮が硬くなっていると、頭部全体の血流が滞りやすくなります。頭皮を優しくほぐすことで、頭部の血行が促進され、めまいだけでなく、頭痛や目の疲れなども改善されることがあります。

下半身の血流も重要です。ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれ、下半身の血液を心臓に戻すポンプの役割を果たしています。ふくらはぎの筋肉が硬くなっていると、全身の血液循環が悪くなり、結果として脳への血流も不十分になります。整骨院では、必要に応じて下半身の施術も行い、全身の血流を改善します。

血流を促進するためには、身体を温めることも効果的です。施術の際に温熱器具を使用したり、温かい環境で施術を行ったりすることで、血管が拡張し、血液の流れがスムーズになります。温まった状態で筋肉をほぐすと、より深い部分まで緩みやすくなります。

施術後は、身体がポカポカと温かく感じられることが多いです。これは血流が改善された証拠です。この状態を日常生活でも維持できるように、自宅でできる簡単なセルフケアの方法もお伝えします。入浴の仕方や、ストレッチのタイミングなど、日々の生活の中で血流を良好に保つコツを実践することで、施術の効果を長持ちさせることができます。

めまいの改善には、一度の施術だけでなく、定期的に身体のケアを続けることが大切です。血流の良い状態を維持することで、めまいの症状が出にくくなるだけでなく、身体全体の調子も上がっていきます。食事での栄養摂取と併せて、整骨院での施術を継続的に受けることで、より効果的にめまいの改善を目指すことができるのです。

5. 食事と整骨院施術の相乗効果を最大化する方法

めまいの改善において、食事と整骨院での施術はそれぞれ独立した効果を持っていますが、両方を適切に組み合わせることで想像以上の相乗効果が期待できます。ここでは、日々の生活の中で実践できる具体的な方法をお伝えします。

5.1 施術前後の食事のタイミング

整骨院での施術効果を最大限に引き出すためには、施術前後の食事のタイミングが重要な役割を果たします。施術を受ける時間帯によって、どのような食事を摂るべきかが変わってくるのです。

5.1.1 施術前の食事で気をつけること

施術を受ける直前に満腹状態であると、身体がリラックスしにくく、施術の効果が十分に発揮されないことがあります。施術の1時間から1時間半前には食事を終えておくことが理想的です。空腹すぎても集中力が低下してしまうため、軽めの食事を心がけましょう。

施術前に摂取すると良い食べ物としては、消化に負担がかからない食材が挙げられます。おにぎりやバナナ、温かいスープなど、胃に優しく適度なエネルギーを補給できるものを選びます。反対に、油っこい食事や大量の食事は避けるべきです。

5.1.2 施術後の栄養補給のポイント

施術後の身体は、筋肉の緊張がほぐれ、血流が改善された状態にあります。このタイミングで適切な栄養を摂取することで、施術による身体の変化を定着させやすくなります

施術後30分から1時間以内に、たんぱく質を含む食事を摂ることをおすすめします。鶏肉や魚、豆腐などの良質なたんぱく質は、筋肉の回復を助け、身体の調整を促進します。また、施術によって体内の代謝が活発になっているため、ビタミンやミネラルを含む野菜も一緒に摂取すると効果的です。

時間帯 おすすめの食事内容 避けたい食事
施術1時間前 おにぎり、バナナ、温かいスープ 揚げ物、大盛りの食事
施術直後 白湯、常温の水 冷たい飲み物、カフェイン
施術30分後 鶏肉、魚、豆腐、野菜 アルコール、刺激物

5.1.3 水分補給の重要性

施術前後の水分補給も見落としてはいけません。施術によって血流が促進されると、体内の老廃物が排出されやすくなります。この過程を円滑にするためには、十分な水分が必要です。

施術前には、コップ1杯程度の常温の水を飲んでおきます。施術後も同様に、こまめに水分を補給することで、身体の代謝をサポートします。ただし、冷たい水は内臓を冷やしてしまうため、常温か白湯を選ぶようにしましょう。

5.2 日常生活で取り入れたい食習慣

整骨院での施術は定期的に受けるものですが、めまいの根本的な改善には日々の食習慣が大きく影響します。毎日の食事を見直すことで、施術効果が持続しやすくなります。

5.2.1 朝食を抜かない習慣

朝食を抜くと、血糖値が不安定になり、めまいを引き起こす原因となります。忙しい朝でも、少量でも必ず朝食を摂る習慣をつけることが大切です。

朝食には、ご飯やパンなどの炭水化物に加えて、卵や納豆などのたんぱく質、野菜やフルーツを組み合わせます。バランスの取れた朝食は、1日を通じて血糖値を安定させ、めまいの予防につながります。

5.2.2 規則正しい食事時間

食事の時間が不規則だと、自律神経のバランスが乱れやすくなります。できるだけ毎日同じ時間帯に食事を摂ることで、身体のリズムが整い、めまいが起こりにくい体質へと変化していきます。

特に夕食の時間は重要です。就寝の3時間前までには夕食を終えるようにすると、消化が十分に行われ、質の良い睡眠にもつながります。睡眠の質が向上すると、自律神経が整い、めまいの改善にも好影響を与えます。

5.2.3 よく噛んで食べる意識

食事をゆっくりと時間をかけて、よく噛んで食べることも大切な習慣です。よく噛むことで消化吸収が良くなり、栄養素を効率的に取り込めるようになります。

また、咀嚼には首周りの筋肉を動かす効果もあります。首の筋肉が適度に動くことで、血流が改善され、めまいの予防につながるのです。1口あたり30回程度噛むことを目標にすると良いでしょう。

5.2.4 週単位での栄養バランス

毎日完璧な栄養バランスを保つのは難しいものです。そのため、1週間単位で栄養バランスを考えることをおすすめします。月曜日に野菜が少なかった場合は、火曜日に多めに摂るといった具合に調整していきます。

栄養素 1週間の摂取目標 主な食材例
鉄分 週に4〜5回 ほうれん草、小松菜、レバー、あさり
ビタミンB群 毎日 豚肉、玄米、納豆、卵
マグネシウム 週に3〜4回 アーモンド、ごま、海藻、大豆製品
たんぱく質 毎日 魚、肉、卵、豆腐

5.2.5 間食の選び方

小腹が空いたときの間食も、選び方次第でめまい改善をサポートします。砂糖が多く含まれるお菓子ではなく、ナッツ類やドライフルーツ、チーズなどを選ぶと良いでしょう。

ナッツ類には、血流改善に役立つビタミンEやマグネシウムが豊富に含まれています。ただし、塩分の摂りすぎにならないよう、無塩のものを選ぶか、少量にとどめることが大切です。

5.2.6 調理方法の工夫

同じ食材でも、調理方法によって栄養価が変わります。ビタミンB群や鉄分を効率よく摂取するには、蒸す・煮る・焼くといった調理法が適しています

特に緑黄色野菜は、油と一緒に調理することでビタミンの吸収率が高まります。炒め物にする際は、オリーブ油やごま油を使うと、めまい改善に必要な栄養素を効果的に取り込めます。

5.3 整骨院での定期的なメンテナンス

食事による体質改善と並行して、整骨院での定期的なメンテナンスを続けることで、めまいが起こりにくい身体づくりが実現します。ここでは、通院の頻度や施術内容の組み合わせについて解説します。

5.3.1 適切な通院頻度の目安

めまいの症状が強く出ている時期は、週に1〜2回の施術が効果的です。症状が落ち着いてきたら、2週間に1回、その後は月に1〜2回と、徐々に間隔を空けていきます。

ただし、これはあくまで目安です。身体の状態は個人差が大きいため、施術者と相談しながら、自分に合った通院ペースを見つけることが重要です。症状が改善してからも、予防のための定期メンテナンスを続けることで、再発を防げます。

5.3.2 施術内容の組み合わせ

めまい改善のための施術は、複数のアプローチを組み合わせることで効果が高まります。首や肩の調整だけでなく、骨盤矯正や自律神経を整える施術を組み合わせると、より包括的な改善が期待できます。

初回の施術では、身体全体の状態を確認し、めまいの原因となっている部位を特定します。その後の施術では、特定された問題箇所に重点を置きながら、全身のバランスを整えていきます。

症状の段階 推奨される通院頻度 主な施術内容
症状が強い時期 週に1〜2回 首・肩の調整、自律神経調整、血流改善
改善傾向の時期 2週間に1回 身体バランスの調整、予防的ケア
安定期 月に1〜2回 メンテナンス、再発予防

5.3.3 施術記録の活用

通院を続ける中で、自分の身体の変化を記録しておくことをおすすめします。どのような施術を受けた後にめまいが軽減したか、食事内容との関連はあるかなど、気づいたことをメモしておきます。

この記録は、施術者との情報共有にも役立ちます。身体の変化や気になる症状を具体的に伝えることで、より効果的な施術計画を立てることができます

5.3.4 季節ごとのメンテナンス

めまいは季節の変わり目に悪化しやすい傾向があります。気温や気圧の変化が大きい春と秋、そして冷えが気になる冬は、特に注意が必要な時期です。

これらの時期には、通常よりも少し頻度を上げて通院することを検討しましょう。予防的なメンテナンスを行うことで、季節の変化によるめまいの悪化を防ぐことができます。

5.3.5 家でできるセルフケアとの連携

整骨院での施術効果を持続させるには、自宅でのセルフケアも欠かせません。施術者から教わったストレッチや体操を、毎日の習慣として取り入れることで、次回の施術までの期間も良い状態を保てます。

首や肩を温める習慣、正しい姿勢を意識すること、十分な睡眠時間を確保することなど、日常生活の中でできることは数多くあります。これらのセルフケアと定期的な施術を組み合わせることが、めまい改善への近道となります。

5.3.6 食事記録と施術の関連づけ

食事内容と施術の効果を関連づけて考えることも大切です。施術を受けた週の食事内容を記録しておき、身体の調子が良かった時期の食事パターンを分析します。

例えば、鉄分を多く摂った週は施術の効果が長続きした、ビタミンB群を意識的に摂取した時期はめまいが起きにくかったなど、自分なりの傾向が見えてくるはずです。このような気づきを施術者と共有することで、より個別化されたアドバイスを受けることができます。

5.3.7 生活リズムの安定化

定期的な通院を続けることで、生活リズムそのものが安定してくる効果もあります。施術の予定があることで、その前後の食事や睡眠に気を配るようになり、結果として規則正しい生活習慣が身につきます。

めまいの改善には、一時的な対処ではなく、継続的な取り組みが必要です。食事の見直しと整骨院でのメンテナンスを両輪として、長期的な視点で身体づくりを進めていくことが、根本的な改善につながります。

5.3.8 効果測定の方法

施術と食事改善の効果を実感するために、定期的に自分の状態をチェックすることをおすすめします。めまいの頻度、持続時間、程度などを記録し、数週間単位で振り返ることで、確実に改善していることを確認できます。

数値化できる指標としては、週に何回めまいが起きたか、1回のめまいが何分続いたか、日常生活への支障度はどの程度かなどがあります。これらを記録することで、自分に合った食事と施術の組み合わせが見えてきます。

6. まとめ

めまいの改善には、鉄分やビタミンB群を含む食べ物の摂取と、整骨院での首や肩の調整が効果的です。栄養不足や血流不良がめまいの原因となっているケースでは、食事内容を見直すことで症状が軽減します。また、首や肩のゆがみによって自律神経のバランスが乱れている場合、当院での施術によって血流が改善され、めまいが和らぐ方が多くいらっしゃいます。食事による体の内側からのケアと、施術による体の外側からのアプローチを組み合わせることで、より早く確実にめまいの改善が期待できます。何かお困りごとがありましたら当院へお問い合わせください。

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